「魔王の配下じゃないのに!」強敵すぎて詰んだ『ドラクエ』天空シリーズ「一般ボス」の超戦闘力
■ベギラゴンが厳しかった…ストーカー魔術師『ドラクエ6』の「ミラルゴ」
『ドラクエ6』には、驚くほどストーカー気質のボスキャラがいる。それが、フォーン城の地下でのカガミ姫のイベントに登場する、魔術師「ミラルゴ」だ。 外見はアラビアン風のオジさんなのだが、数千年前にイリカ姫に恋焦がれたものの婚約者がいるからと拒絶されてしまったため、彼女に呪いをかけてカガミの中に閉じ込めていた。そして、その状態でずっと求婚し続けるというカオスぶりを見せた粘着質なキャラだ。 呪文攻撃が得意なミラルゴだが、なかでもやっかいなのが“ベギラゴン”だった。このイベントを訪れるころだと“ベギラマじゃないの?”と、驚いたプレイヤーも多いだろう。 ほかにも、“メラミ”や“マホターン”を唱え、さらに仲間の「ランプのまじん」を呼んでくるミラルゴ。この「ランプのまじん」も意外に強く、相変わらずベギラゴンが厳しいので、攻撃され続けるとあっという間にHPが削られてしまう。 魔術師の塔を攻略するレベルでは、舐めてかかると即全滅してもおかしくないほどの強さ。だが、ローテーションの攻撃になるので、初見プレイでもじっくり作戦を練れば倒せる可能性はある。 ミラルゴを倒すとカガミ姫は無事封印を解かれ、恋人の生まれ変わりであるフォーン王と結婚、めでたしめでたし……となる。しかし、生まれ変わりということは、ひょっとすると当時の婚約者はカガミに捕らわれた恋人をよそに別の女性と結婚して子孫を残したのか……なんて、つい考えてしまう。 いやいや……気が遠くなるほどの時間を耐え抜いたイリカなのだ。そんな話は無粋というもの。イリカにベタ惚れの様子のフォーン王だし、そのまま末永く幸せになってほしいところである。
■こんな試練はパワハラ級!? 『ドラクエ6』の「しれんその3」
『ドラクエ6』では、城の兵士たちも強敵だった。たとえば、ネルソンやスコットなどは到達レベルで考えるとかなりの強さだ。とはいえ、魔王軍の配下ではないし、そもそも息の根を止めてくるようなことはしないのでこれらは除外するとしよう。 そうなると、やっかいさで言えば、ホルストック城の南にある「洗礼のほこら」で遭遇する「しれんその3」のボスが該当する。 ホルストック城のホルス王子が試練に挑むこととなるのだが、途中で何度も離脱する王子にイライラしたプレイヤーは多いだろう。筆者もホルス抜きで進めたかったものだ。 さて、この「しれんその3」は、かなり強敵である。その前に倒した「しれんその1」も“メダパニダンス”を使ってくるので苦戦したし、「しれんその2」も“あやしいひとみ”で強制的に眠らせてくるので、最初からマホカンタ状態で大変だった。 だが、それ以上に危険なのが「しれんその3」だ。完全2回行動で、“ルカナン”で守備力を下げてから攻撃してくる。さらに素早さも高く、全体攻撃の「いなずま」を放ってくるから厳しい相手だ。 しかも、頼みのハッサンが放つ「せいけんづき」も、半分以下の確率。さらに“ルカニ”や“ラリホー”といった補助系も効かないし、攻撃呪文も“マホターン”で跳ね返されてしまう。そもそもヒャド系以外は効果が薄いので、物理攻撃で倒すのに苦労した。 こんな厳しい試練を先代王たちはクリアしたのだろうか……。 というより、まだ10代の大事な跡取り息子によくモンスターの巣窟に向かわせたものだと言いたい。 数々のプレイヤーを苦しめてきた難関ボスたち。とはいえ、いろいろ戦術を考えられるしやり甲斐もあるため、『ドラクエ』ファンとしては非常に楽しめるイベント揃いだった。ちなみに、デスピサロの部下が多かった『ドラクエ4』では、アリーナと相対したベロリンマンが最も難しい敵だったように思う。 『ドラクエ12』の発売後には、ぜひとも「天空シリーズ」でもHD-2D版のリメイクをお願いしたいところである。
ジャッキー