【広島好き】守備に貢献する菊池涼介と矢野雅哉。カープがリーグ優勝した年の二遊間コンビを調べてみた
オーダー的には大下がセカンド、三村がショートでしたが、いずれも二遊間で高い守備力を誇る名手で、特に大下はダイヤモンドグラブ賞(現在のゴールデングラブ賞)が創設された1972年に、パ・リーグで最初の二塁手部門に選出されるなど、その高い守備力には定評がありました。
大下は現役引退後も、カープで山本浩二監督や達川光男監督の時代にヘッドコーチを務め、『鬼軍曹』と呼ばれる厳しい指導で、数々の名選手の育成に尽力しました。三村も1994年から5年間、カープで監督を務めるなど、ともに指導者としても球団に多大な貢献をしています。
https://news.jsports.co.jp/baseball/article/20190310227486/前回のコラムで「今季と似たチーム」と記した1991年は、正田耕三と野村謙二郎の二遊間コンビでした。正田はこの年の前にリーグ優勝した1986年も90試合に出場し、高橋慶彦と二遊間コンビを組んでいます。1991年の野村はプロ3年目のシーズンでしたが、自身初の全試合出場を果たし、2度目の盗塁王を獲得するなど、すでにチームリーダーの風格を漂わせていました。
野村はこの年、キャリアハイである打率.324をマークし、正田も自身初の全試合出場で打率は.291でしたが1987、88年に2年連続で首位打者のタイトルを獲得するなど1990年までに4年連続で打率3割以上をマークしており、どちらかと言えば攻撃的な要素の強い二遊間コンビでした。
今季は8月16日現在で菊池が打率.223、矢野が.246と、全体的に投高打低が顕著なシーズンとは言え、守備特化型の二遊間コンビと言うべきでしょうか。もちろんサヨナラ弾の菊池のように、2人とも数字以上に打撃面でも存在感は発揮していますが、それ以上にこの2人のおかげで何点、失点を防げているのか、正確な数字こそ分かりませんが、恐らく相当なものになっているはずです。