「原作と違う!」実写化でキャラ設定が変わるのはなぜ?“原作改変”がおこる理由を描いた漫画に反響の嵐!【作者インタビュー】
漫画原作をドラマ化、映画化、アニメ化。1人が制作した漫画が、多くの制作者の手によって新しい形として再現される。そこで起きる改変は、どのような理由で起こるのか?のりば(@MangaNoriba)さんが実体験をもとに描いた漫画「なぜ『原作改変』は起こるのかの話」を投稿すると、Xでは1万のいいね(2024年10月3日時点)がつき、ユーザーからは「こんなことが起きているのか」「妙に納得できてしまう」と、大きな反響を呼んだ。今回は、「いったいなぜこんなことが起こるのか…」現場の実態を知るのりばさんに話を聞いた。 【漫画】本編を読む ■登場人物の性別変更や新キャラ誕生の裏側! 実写化現場のリアルを描いた漫画が話題に なぜアニメが人気を集め、実写が衰退していったのか。その背景にはさまざまな思惑が絡んでいる。映像化における脚本会議では、主演俳優の選定が最優先され、大手事務所の影響が大きい。視聴率を狙い、知名度のある原作が使われるが、現実的に不自然な点は脚本で修正され、視聴者に違和感を与えないよう工夫されているという。 この作品を描いたきっかけについて、作者であるのりばさんは「一般の人々は原作がどうして改変されるのかあまり知らないのではないか」と感じたことが大きな理由だと語る。のりばさんはかつて漫画の実写化に関わった経験があり、その時の経験を活かして描いたという。 のりばさんのキャリアは非常に幅広く、CMのCG制作から始まり、テレビ番組や映画、ゲーム、アニメといったさまざまな制作に携わってきた。現在は管理職として現場から少し離れているが、その豊富な経験が作品に強く影響を与えているといえるだろう。 読者の反応について尋ねると、「現場の厳しさに驚く読者が多く、私自身も驚いている」と答えてくれた。それと同時に「読者の皆さんの創作に対する多大な愛情」を強く感じたといい、「日本の漫画やアニメがこれほど強いのは、こうして支えてくれている方々の存在のおかげだ」とあらためて感じたとのことだ。 この作品の後半では、実写化の現場とアニメの制作現場における違いも描かれている。アニメの現場では原作をリスペクトした精鋭たちが集うため、原作者への深い敬意が感じられるそうだ。読者からは「実写化のモヤり感の原因を裏話として漫画にしてくださってありがとう」などの声が届くこの作品。興味のある人はぜひ読んでみてほしい。 取材協力:のりば(@MangaNoriba)