中国が30年物の特別国債発行、需要は普通国債並み-応札倍率3.91倍
(ブルームバーグ): 中国の30年物特別国債入札が17日実施され、応札倍率は3.91倍となった。今年発行される特別国債の第一弾となる。
公に話す権限がないとして匿名を条件に語ったトレーダーによると、400億元(約8600億円)相当の30年物特別国債がこの日発行され、平均落札利回りは2.57%。ブルームバーグが16日調査した予想中央値は2.55%だった。今年4回行われた30年物の普通国債入札では、平均280億元で応札倍率は約4倍となっていた。
過剰供給を巡る懸念に加え、中国人民銀行(中央銀行)から利回りが低過ぎるとの警告が発せられるなど、年限が長めの債券には逆風が吹いていたが、投資家は入札での堅調な需要を見込んでいた。追加の金融緩和期待や、低調な景気見通しでの投資対象資産の不足が買い手の意欲を下支えしているとみられる。
今年の特別国債発行は、不動産不況や景況感の悪化に見舞われる経済をてこ入れし、5%前後と高めに設定された国内総生産(GDP)成長率目標を確実に達成する取り組みの一環だ。17日発表された4月の経済指標では、中国経済の不均衡な回復が浮き彫りとなった。
中国経済、回復に偏り-工業生産は堅調も消費出遅れ
財政省は13日、計1兆元の超長期特別国債を11月までの約半年間で発行する計画を発表。財政出動を通じた刺激策を目的としたこの種の国債発行は珍しく、この26年間で4回目となる。
原題:Demand at China’s Special Bond Sale Near 4 Times Amount on Offer(抜粋)
--取材協力:Iris Ouyang.
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