岡山天音の意外な自己管理術「パフェには幸せが詰まっている」
陰鬱とした人間も晴れやかな好青年も、弱々しい被害者も狂気を纏った犯人も見事なまでに演じ分けることができ、ドラマや映画に引っぱりだこの俳優・岡山天音さん。主演映画『笑いのカイブツ』は、笑いに人生を捧げた“伝説のハガキ職人”の半生を描いた作品。ネタ作りに没頭する男の狂気や苦悩を圧倒的な演技力で体現した。 【写真】甘いものと運動について語る、岡山天音さんの写真はこちら! 10代半ばで俳優デビューした岡山さんも、これまで何度も理想と現実のギャップに悩み、もがきながら実績を積み上げてきた存在。「主人公の心情と共鳴した部分が多かった」という撮影時のエピソードを中心に、仕事との向き合い方やお気に入りのリフレッシュ術を語ってもらった。2記事にわたる本取材の2本目を公開。
今でも10代の頃の苦しさを思い出して身震いする
――岡山さんが演じる主人公のツチヤタカユキはラジオ番組にネタを投稿する“ハガキ職人”であり、いつもお笑いのことばかり考えているためバイトでもミスを連発してしまいます。岡山さんも、日常生活に支障が出るほど仕事にとり憑かれていた時期はありますか? 岡山 ありましたね。特に10代の頃は、自分の中に演技のセオリーがなくて、それでも現場に立たなければいけない状況だったので、頭の中がカオスでした。正解がわからないから、がむしゃらにあの手この手を試してみるけれど、全部が違う気がして……。頭の中が整頓されていないから、当時は部屋も散らかっていた気がします(笑)。 ――やはり駆け出しの頃は苦しい経験をするものなんですね。 岡山 苦しかったですね、本当に。今でもたまに当時の感覚がフラッシュバックすることがあって、身震いするんですよ。それほど精神的に追い込まれていたし、今でこそようやく現場でパニックにならずに平常心を保てるようになってきましたが、我ながらよく今まで続けることができたと思います。 ――昔は監督から厳しいダメ出しをされることもあったんですか? 岡山 ありました。そのときのことは時間が経っても永遠に忘れられなさそうですね(笑)。