アメリカの利下げ後に起こる景気後退と株価下落の可能性
米FRBが0.5%の大幅利下げを決定したが、マーケットは混乱せず、逆に大幅利下げを好感する動きとなった(写真:ブルームバーグ)
先日、アメリカ連邦公開市場委員会(FOMC)にて政策金利を0.5%引き下げることが決定されました。事前予想では、当初は0.25%の利下げだったものが、FOMC当日が近づくにつれ0.5%を予想する人が増加し、直前では0.5%の予想をする人のほうが多くなっていました しかし過去に0.5%の大幅利下げをしたのは、金融危機の時など、緊急的に大幅な利下げの必要性に迫られて行われたケースです。下手に0.5%の利下げを今回してしまうと、マーケットに誤ったメッセージを与える恐れがあるのでは、と筆者は考えていました。 つまり、足元の経済環境は堅調に見えているにもかかわらず、実は厳しい状況である、とアメリカ連邦準備制度理事会(FRB)がメッセージを送っていると取られることにより、株価の大きな下落となり、それがマイナスの資産効果を誘発して本当に景気が悪化してしまう、という流れです。 でもふたを開けてみると、0.5%の大幅利下げをしたものの、マーケットが混乱することはなく、逆に大幅利下げを好感するような動きとなりました。
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足立 武志