「松本人志VS文春」裁判記録に書かれていた“衝撃の事実”。松本氏側が提出した“異例すぎる証拠”も明らかに
訴えの取り下げは「最善の策」との見方も
法律上、「訴えの取下げ」は、双方の同意を必要とする。それゆえ、被告の文春側も「訴えの取下げ」に同意したということになる。 仮に、文春側が白黒を判決でハッキリさせたいとして同意しなければ、裁判は継続される。そして、松本氏側が立証に失敗した場合には「敗訴」となってしまうのだ。それだけはどうしても避けたい、松本氏側はそう考えたのだろう。 実際に、今回の発表されたコメントは、松本氏側が9行に対して、文春側は4行と短い。「訴えの取下げ」について文春側は、「女性らと協議のうえ、被告として取下げに同意することにしました」と週刊文春編集長のコメントだけだった。 松本氏側のコメントについて、X(旧Twitter)では「松本さん側が白旗をあげたように読み取れる」との投稿が散見された。このまま争っていても勝ち目がないのならば、判決で「性加害」の可能性が言及される前に、裁判を終わらせたい。むやみに、松本氏の活動休止期間を長引かせないためにも、立証手段として有効な証拠がない以上は、「訴えの取下げ」は最善の方法なのかもしれない。
裁判記録から紐解く“松本人志裁判の全貌”
名実ともに芸能界の頂点に君臨している松本氏。そんな人物が活動を休止してまで邁進した今回の裁判は、一体なんだったのか。筆者は、松本氏側の「訴えの取下げ」の核心に迫るべく、11月13日に裁判記録を閲覧した。 これまで多数の裁判記録を閲覧してきた筆者は、裁判記録の綴りの厚さを見て、「5億円の裁判にしては薄い」と感じた。表紙から数ページ開いていくと、11月8日付けで松本氏側の「取下書」と、文春側の「同意書」があった。 「頭書事件につき、原告は、都合により、被告らに対する訴えの全部を取り下げます」(「取下書」(2024年11月8日付け)) 「頭書事件につき、被告らは、原告の訴え取下げに同意します」(「同意書」(同日付け)) 「原告は、都合により」、詳しい理由は記載されていない。ただ、裁判記録をめくっていくと、松本氏側が自ら終止符を打った理由が見えてきた。