「ソフトバンク産」対戦一巡で明暗分かれる〝1086日ぶり勝利〟〝最優秀防御率〟〝プロ初安打〟〝初登板7失点〟
プロ野球が開幕して約3週間が経過した。各球団の対戦カードが一巡し、一区切りといえる週末だ。 ■高橋礼や甲斐野は好発進、森はいきなり…【「ソフトバンク産」投手の成績】 今季はホークスを退団した選手が多数、NPBの他球団に移籍。ホークスファンとしてはこうした「ソフトバンク産」の選手達の成績も気になるところだ。 好成績を収めているのがアダム・ウォーカーとの2対1のトレードで巨人に移籍した高橋礼だ。7日のDeNA戦で1086日ぶり勝利を挙げるなど、ここまで3試合に先発し2勝0敗、防御率は0.47。WHIP(1イニングあたりに出したランナーの数)も0.52と、いずれも規定投球回に到達した投手の中でセ・リーグトップとなっている。同じくトレードで加入した泉圭輔も12日に初登板。1回を無失点に抑え、1069日ぶりとなる移籍後初勝利を掴んだ。また、山川穂高の人的補償で西武に移籍した甲斐野央は開幕から5試合連続無失点。12日の古巣対戦で痛恨の勝ち越しを許したが、信頼は揺らいでいないだろう。 野手では現役ドラフトで日本ハムに移籍した水谷瞬が結果を残した。開幕は2軍スタートとなったが、長打力で猛アピール。1カ月も経たずに昨季の記録に並ぶ自己最多の4本塁打をマーク。OPSもイースタン・リーグ3位の.958と、一気に強打者として名乗りを上げた。この結果が評価され9日にプロ初6年目で1軍登録されると、11日の古巣戦に先発出場し、プロ初ヒット・打点を記録している。 一方で構想外となり新天地を求めた選手達はスタートダッシュに失敗した。ヤクルトに移籍した嘉弥真新也は開幕戦でいきなり登板も失点を許すなど、5試合で防御率5.00。DeNAの森唯斗は14日に初登板を迎えたが、味方の3エラーなどで自責点1ながら7失点と、ほろ苦いスタートになった。野手では中日の上林誠知が11試合出場で打率1割台と低迷し、長打も出ていない。ヤクルトの増田珠はまだ1軍昇格のチャンスが回ってきていない。 昨季まで在籍していた選手以外にも、ヤクルトの小澤怜史、ロッテの茶谷健太、日本ハムの田中正義など「ソフトバンク産」が多く躍動している。今後のシーズンをチェックする上で、一つのポイントにするのもいいかもしれない。