【独占取材】ライバル会社と〝前代未聞のタッグ〟!?高須院長が「Yes!」と快諾した仕事の中身
美容業界のツートップに君臨する経営者たちの〝異色コラボ〟は、世間の度肝を抜いたに違いない――。 【すごすぎる……!】高須院長がライバル会社の前で〝Yesポーズ〟 11月25日正午、美容クリニックで有名な『にしたんクリニック』経営者である西村誠司氏(54)が、都内で新CM発表会を開催。第10作目となるCMが本日から全国で放送開始となったことを報告した。 同クリニックのCMはこれまで、歌手の郷ひろみ(69)とお笑いトリオ『3時のヒロイン』がテンポよく踊ったり、俳優の船越英一郎(64)と黒木瞳(64)によるサスペンスドラマ風の演出をするなど、ユニークでインパクトがあるCMを手掛けてきたことで定評がある。 出演ギャラが一人あたり数千万円以上する大物芸能人が毎回起用されてきたが、今回は予想を上回る人物の登場に世間からも驚きの声が上がっている。 ◆『にしたんクリニック』高須克弥が出演 「あれっ、なんで高須院長がこのCMで『Yes!』ポーズしているの⁉」 はじめて見た人は誰もがそう思うに違いない。 ファッションモデルのアンミカ(52)に指導されながら、「タン、タン、ニシタン」とクアラルンプールの夜景の中、タンゴのリズムに合わせて踊るお笑いトリオ『3時のヒロイン』。そこにいきなり「Yes!」と、ヘリコプターに乗った『高須クリニック』の高須克弥院長(79)が登場するのだ。 『高須クリニック』といえば、昨年放映された『ドバイ2023篇』の印象が強烈だ。ドバイ上空で、高須院長自らがヘリコプターを操縦しながら、「Yes! 高須クリニック」とサムズアップポーズをするのを知らない人はいないはず。 とはいっても今回発表になったCMは、あくまで『にしたんクリニック』のもので『高須クリニック』の名前はもちろん出ない。しかも、前者は美容クリニック、後者は美容外科クリニックという、完全なるライバル関係。 敵に塩を送るようなCMに見えるが、なぜ高須院長は登場することにしたのだろうか。 「マクドナルドがロッテリアの宣伝をしてあげているようなもの……みたいに思われるかもしれませんが、僕にはそういう(ライバルのような)発想はまったくない。面白いと思ったことにはなんでも協力する。西村さんのCM構想を聞いて、シンプルに『面白い』と思ったから出演を決めた。僕にとってはそれだけのことなんです」(高須院長) ◆「ヤフーニュース」のおかげ そもそものきっかけは’22年9月、名古屋駅(愛知県)の地下街にある味噌煮込みうどん屋で、西村氏が高須院長を見かけたことから始まった。 「コロナの時期でみんなマスクをしてたんですけど、マスクをかけたおっさんがボクのところに来て『こんにちは』って。マスクで顔がよくわからなくて、髪の雰囲気から一瞬、作家の百田(尚樹氏)さんかな、って思ったりして(笑)。それが初対面です」(高須院長) あいさつ程度の出会いではあったが、西村氏にとっては大きな転機となった。 〝とにかくインパクトのあるCMを作りたい〟 と、常にCMネタに考えを巡らせている西村氏は、この日の出会いから「高須院長出演CM」の構想を温めていくことになる。 そして昨年、西村氏が『ぽかぽか』(フジテレビ系)にゲスト出演した際のことだった。 「番組内で高須院長と偶然出会ったエピソードを話し、『高須先生が『にしたん』のCMに出てくれると面白いんですけどね』と呟いたんです。その発言がヤフーニュースに取り上げられ、記事を引用する形で、高須先生がご自身の『X』に『Yes!』って返信してくれたんですよ」(西村氏) まるでドラマのような展開で、瞬く間に高須院長が『にしたん』のCMに出演する話はまとまったそうだ。 ◆「CMで患者を呼ぼうなんて思ってない!」 ところが、事はそう簡単には進まなかった。 病院のCMは、厚生労働省が定める医療広告ガイドラインの規定に沿って作らなければならない。患者が正しい情報を得て適切な医療機関を選ぶために、その規定は非常に厳格に定められており、高須院長の出演はこの厳しいハードルに引っ掛かってしまったのだ。 「テレビ局にCMの企画書を出して、問題はないか検討してもらったのですが、『高須先生は「高須クリニック」の象徴的な人で、見た人が「にしたん」のCMなのか、「高須」のCMなのか混同してしまうのでこの内容ではダメです』と却下されてしまい……。ほかに方法はないか、とガイドラインの監視や指導を行っている保健所にお伺いを立てに行きましたが、ここでも同じ理由でダメだと言われましたね。 でも、担当者の方が『高須先生が『にしたん』で働いていればガイドラインをクリアできると思いますよ』とこっそりアドバイスをくれて。僕にとっては、目から鱗が落ちる話でした(笑)。『高須クリニック』の高須克弥はNGだけれど、『にしたんクリニック』の高須克弥なら、自分が働くクリニックのCMに出ているわけだから問題ない――ということだったのです」(西村氏) こうしてこの驚きのCMは日の目を見ることになったと同時に、高須院長は『にしたん』で働くことが決まった。 11月22日には『にしたんクリニック』渋谷院で、初めての診療を実施。数名の患者さんに対し、カウンセリングや診察を行った。不定期にはなるが、今後も同院で現場に立つ機会は増えるそうだ。 「そもそも僕は、CMで患者さんを呼ぼうなんてこれっぽっちも思ってない。面白いと思ったものを作りたいし、西村さんのように自分が応援したい人間をバックアップしたいだけ」(高須院長) 〝インパクトが何よりも重要〟と謳う西村氏の戦略通り、業界を代表するトップ経営者たちの共演CMは一度見たらクセになりそうだ。
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