古市憲寿氏 オールドメディア批判に私見「みんな結構オールドメディアのこと信頼してんだなと」
社会学者の古市憲寿氏(39)が26日、フジテレビの情報番組「めざまし8(エイト)」(月~金曜前8・00)に出演。斎藤元彦兵庫県知事の疑惑告発文書問題で、県議会調査特別委員会(百条委員会)が25日に、斎藤氏を最終尋問したことに関連し、“オールドメディア批判”に言及した。 斎藤氏の尋問は3回目で、失職後の知事選で再選されてから初めて。斎藤氏は文書を作成した元県幹部が公益通報した後に懲戒処分したことについて「手続きを経て適切に対応した」と従来の主張を繰り返した。 最終尋問で、斎藤氏は、文書は「誹謗中傷性が高く、真実相当性がない」との考えを改めて強調。パワハラ疑惑については「業務上必要な範囲で厳しく注意、指導したことはあったが、ハラスメントになるかは司法の判断だ」と述べた。 斎藤氏に先立ち、公益通報の専門家として参考人招致された結城大輔弁護士が証言し、通報の調査結果が判明する前に通報者に不利益な扱いをするのは「許されない」と指摘。文書を公益通報者保護法の対象外とし、元県幹部を処分した斎藤氏らの対応を問題視。その後尋問を受けた片山安孝元副知事は告発文書の作成意図について「不正な目的だと認識していた」とし、公益通報に当たらないと主張した。 告発文書は今年3月に県西播磨県民局長だった男性が作成し、関係者に配布した。県の公益通報窓口にも通報したが、県は内部調査を進めた結果、文書を「誹謗中傷」と認定。男性は停職処分を受け、7月に死亡した。 古市氏は「メディアについて今回、批判があったじゃないですか。オールドメディア批判という。特に県知事選では、SNSが正しくてオールドメディアが間違っているみたいに、誘導したみたいなことが言われましたけど、たしかにその部分もあったと思うんですね。そうなんですけど、テレビとか新聞とか雑誌とかって100%正しいわけでは当然ないじゃないですか」と言い、「もちろん、いわゆるSNSで一個人がつぶやくような投稿よりはちゃんと裏も取っているし、ちゃんとしていると思うんですけど、とはいえ100%正しいわけではない」と指摘。 そのうえで、「だから、オールドメディア批判で思ったのは、なんかみんな結構オールドメディアのこと信頼してんだなと思って。オールドメディア批判で怒るくらいテレビとか雑誌とか新聞のことを信頼してるっていう。だからわれわれも報道の仕方を気を付けないといけないけど、一方できょうもそうですけど、こういうことを報じる時って、ちゃんとVTRがあってコメンテーターがいて、いくつかの角度から報じるわけじゃないですか。それで別に僕はいいと思うんですけど、でもやっぱり一部の人からしたら、それはオールドメディアだと批判されちゃう面がある」と自身の考えを述べた。