「ゴルフが息抜き」釣りをしていても「ゴルフが頭から離れない」33歳・木下稜介、飽くなき探求心
◆2年ぶり4度目出場 木下稜介 (33)=ハートランド= ミズノオープン優勝 2024年シーズンの国内男子プロゴルフツアー最終戦のメジャー、日本シリーズJTカップは28日から4日間、東京・稲城市の東京よみうりCC(7002ヤード、パー70)で開かれる。今季のツアー優勝者をはじめ、賞金ランク上位者ら総勢30人が出場。スポーツ報知では「王者たちの流儀」と題した連載で出場予定の8選手を紹介する。第6回は木下稜介。 3年近く待ちわびた優勝を遂げ、言葉に実感がこもった。「本当に長かった。レベルの高い若手が増え、どうしたら勝てるのかとずっと思っていた」。5月のミズノオープンで通算3勝目。海沿いで風が吹く岡山・瀬戸内海GCは「どちらかというと苦手なコースで、優勝できると思っていなかったのでうれしかった」と喜びも増した。 「皆、飛距離が出るのでそこを落とさず、それ以外を磨けば勝てるのかな。ショートゲームをずっと練習していた」。小技を磨いた経験が10月の最高峰のメジャーで、難セッティングだった日本オープン(2位)の活躍にもつながった。 「ゴルフが息抜き」と笑う33歳。これといった趣味はなく「練習している時が落ち着く。ああでもない、こうでもないと考えながら」と日々、探究心は尽きない。以前、釣りも試みたが「ゴルフのことが頭から離れない」と明かす。23年1月にゴルフ経験者の妻と結婚。「たまに温泉に1泊で出掛ける時も、帰りに練習に行きたくなって行ったり」と、良き理解者にも支えられている。 高速グリーンで、戦略性の高い東京よみうりCCでの日本シリーズJTカップに向けて「今年から持ち球を(左から右に落ちる)フェードに変えて、少し攻めやすいのかな」と話す。根っからのゴルフ好きのショットメーカーが真冬の首都決戦を沸かせる。(岩原 正幸) ◆木下 稜介(きのした・りょうすけ)1991年7月16日、奈良・北葛城郡生まれ。33歳。10歳からゴルフを始め、香川西高時代の2009年全国高校選手権2位。大阪学院大4年時に朝日杯日本学生優勝。14年にプロデビュー。18年に54位で初の賞金シード入り。21年に日本ゴルフツアー選手権で初優勝から2連勝。通算3勝。174センチ、75キロ。家族は妻。
報知新聞社