日米金融政策会合後の政策運営を展望する【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフマーケットストラテジスト】
弊社はFRBの利下げペースを3ヵ月ごとから6ヵ月ごとの見通しに変更、日銀の政策見通しは維持へ
最後に日米金融政策の先行きを展望します。まず、米国について、FOMCは今回、次期トランプ政権による関税引き上げの影響を一定程度踏まえ、不確実性に備えた慎重な政策運営姿勢を示したものと考えます。ただ利下げ自体は継続すると思われ、弊社は従来の2025年3月、6月、9月、12月の利下げ予想(25bpずつ4回)を、今般、2025年3月と9月、2026年3月と9月の利下げ予想(25bpずつ4回)に変更しました。 次に、日本について、弊社は日銀が2025年1月と7月、2026年1月、2027年1月の4回、25bpずつ利上げを行うという従来の予想を維持します。日銀は2025年1月の会合までに、春闘のモメンタムやトランプ政策に関する追加情報が得られるとみています。なお、日米の金融政策会合後の株安やドル高・円安の進行は、FRBが利上げに転じたわけでもなく、日銀が利下げに転じたわけでもないため、これらの動きに持続性はないと考えます。 (2024年12月20日) ※当レポートの閲覧にあたっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『日米金融政策会合後の政策運営を展望する【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフマーケットストラテジスト】』)。 市川 雅浩 三井住友DSアセットマネジメント株式会社 チーフマーケットストラテジスト
市川 雅浩,三井住友DSアセットマネジメント株式会社
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