台風等で大きな被害があると、銀行などで特例を受けられますか?【元銀行員が解説】
特例(3)被災で汚れた紙幣を引き換えてもらえる
被災状況によっては、「自宅で保管していた紙幣が汚れてしまった」というケースも多く見られます。 泥がついたり、水で濡れたりした紙幣を見ると、「もうお金として使えないかもしれない」と不安になるかもしれません。 しかし、被災によって汚れた紙幣は、銀行窓口で交換してもらうことができます。 もちろん、紙幣だけでなく硬貨についても引き換えてもらえますので、お金が損傷してしまった場合でも慌てずに銀行窓口に持参してみましょう。
特例(4)特別金利で借入ができる
災害によって被害を受けたときは、自宅の再建や修繕、家具・家電の買い替え、一時的な避難先での費用などまとまったお金が必要となるケースが多くあります。 また、失業や休業によって収入が減少してしまうこともあるでしょう。 銀行によっては、こうした被災者への特例措置として、特別金利でのローン商品を提供しています。住宅ローンやフリーローンなどを通常よりも低い金利で借入できる措置で、利息の負担を軽減しながら資金調達を行うことが可能です。 また、こうした特別措置では、一般的に「罹災証明書」の提出が求められます。 しかし、「罹災証明書の請求が殺到している」など、交付までに時間がかかるケースも少なくありません。 こうした役所での交付状況によっては、後日の提出が認められるケースもありますので、くわしくは窓口で対応を相談してみましょう。 ●既に借り入れているローンの返済についても相談できる 既に銀行から住宅ローンなどを借り入れている場合、被災によって返済が困難になるケースもあるかもしれません。 災害救助法が適用された被災者は「自然災害による被災者の債務整理に関するガイドライン」の対象にもなりますので、銀行窓口で返済に関する相談を行うことが可能です。 被災状況によっては返済が猶予されたり、減額が認められたりすることもあるため、返済に不安を感じている人は、まずは借入先の金融機関に相談を行うとよいでしょう。