「おニャン子クラブ」は学業優先、番組制作スタッフが家庭教師だった いつまでもアイドル・渡辺美奈代が語る「夕やけニャンニャン」の意外な舞台裏
常に5~6社の雑誌が密着して取材してくださっていましたし、「撮影に行くよ!」となると1か月にサイパンを何度も往復したりしていました。その現場に各社のカメラと記者が来て、時間ごとに入れ替わって取材を受けたりなんかして。 今考えると、どうやってこなしてたんだろうと思います(笑)。帰宅してもすぐにまた仕事でどこかへ行くために移動するというような日々でした。どうやって服を洗濯したり荷造りしたりしていたんだろう…って思いますね。
── 1987年のおニャン子クラブの解散で、変わったことはありましたか? 渡辺さん:大きく変わったというほどの感覚は実はなくて。私はおニャン子クラブに入って、半年後にはソロデビューをさせてもらっていたんです。グループとソロと両立しながら1年半くらいお仕事をしていたこともあり、おニャン子が解散となったときは「ソロ活動の一つに絞られたんだな」というイメージでした。その後、ドラマやバラエティ番組などにも出る機会が増え、96年に結婚するまで、芸能活動をひたすら駆け抜けてきた感じでした。
── 近年は令和のアイドル乃木坂46とコラボ企画で番組に出演なさったりもしていらっしゃいましたね。ファンの方たちは今も変わらずアイドルとしての美奈代さんを応援してくださっているとのこと。 渡辺さん:アイドルコラボの企画などに呼んで頂けるのはとても嬉しいです。デビューから38年くらい経ちますが、おニャン子クラブの時代から変わらず応援してくださるファンの方たちがいて、4年前にファンクラブが復活しました。デビュー当時と同じファンクラブ名で再開してイベントなどをしています。
そんな長年一緒に歩んできてくれたファンの方たちは、もはや家族のような存在ですね。これまで支えられて過ごしてきたので、これからの月日はみなさんに喜んでいただけるような何か恩返しができたらいいなと思っています。 PROFILE 渡辺美奈代さん フジテレビの番組 『夕やけニャンニャン』発アイドルグループ 「おニャン子クラブ」 のメンバー(会員番号29番)として一世を風靡。1986年7月、シングル 「瞳に約束」 でソロデビュー。ファーストシングルから5枚連続オリコン初登場1位を獲得し、オリコン記録を塗りかえた。これまでに6枚のアルバム、19枚のシングルを発表。芸能活動と併せて家具やインテリア、アパレルのプロデュース・販売など経営者・プロデューサーとして幅広く活躍。2024年にソロデビューから38周年を迎える。 取材・文/加藤文惠 画像提供/渡辺美奈代
加藤文惠