「おニャン子クラブ」は学業優先、番組制作スタッフが家庭教師だった いつまでもアイドル・渡辺美奈代が語る「夕やけニャンニャン」の意外な舞台裏
渡辺さん:意外に思われることが多いんですが、当時は、朝礼からお掃除まで学校で過ごす普通の高校生でした。「夕やけニャンニャン」の放送は平日の夕方毎日あったので、本当に学校の放課後の部活感覚で参加していましたね。グループの人気に火がついてからはマネージャーさんの車で移動することになりましたが、最初の頃は学校から電車でテレビ局まで通っていました。 おニャン子クラブは「学校が優先!」というルールがあって、「学校に行かないと活動には参加できない」と言われていたんです。なので、オーディションを受けるために高校に入った子もいました。番組も学業には協力的で、テスト期間には休みを設けてくれてテスト前1週間は放送に出なくていいと。その間は「この子はテスト期間でお休みです」って番組でアナウンスもされていたくらいだったんですよ。
── 勝手なイメージですが、芸能活動が忙しすぎて学校もなかなか行けなかったのではと思っていました。両立なさっていたんですね。 渡辺さん:芸能活動をしているのでどうしても学校を休まなければならない日があります。なので、事務所と相談して、朝8時登校のところ30分前に登校して補習を受けることで授業の単位を積み重ねておくようにしていました。そういうのもあって3年間でちゃんと卒業できた感じです。 夏休みにはコンサートツアーで地方に行っていましたので、夏休みの宿題はツアー先に持参していました。コンサートが終わると宿で宿題をしていましたし、番組制作スタッフの方のお部屋に行って家庭教師をしてもらうこともありました。制作スタッフには東大出身の方をはじめ、優秀な方がとても多かったんです。ありがたかったですね。
おニャン子でいるために、番組に成績表も提出しないといけなかったので、そういう意味では普通の女子高生より勉強していたかもしれませんね。 ── 約1年半の間、おニャン子クラブの活動をする中で印象に残っていることはありますか? 渡辺さん:実は仕事に関しては多忙過ぎて記憶がなくて、忘れていることが多いんです。当時は歌番組が毎日のようにありましたし、アイドル雑誌の数も多かったんですね。どの現場で、何をこなしたかが記憶になくて。