アーセナルのセットプレイコーチは天才か詐欺師か!? ガリー・ネビルは「サッカー界でもっとも迷惑な男」と評す
セットプレイが劇的に改善した
アーセナルはプレミアリーグ第14節でマンチェスター・ユナイテッドと対戦。2-0と勝利した。 [動画]またもセットプレイから2発! アーセナルが勝利したユナイテッド戦 勝敗を分けたのはコーナーキックだった。54分にコーナーからユリエン・ティンバーが先制点を奪うと、73分にもコーナーからウィリアム・サリバの追加点が生まれた。ユナイテッドのルベン・アモリム監督は試合後の記者会見で「セットプレイが試合の流れを変えてしまった」と嘆いた。 アーセナルでセットプレイを指導しているのは専任コーチのニコラ・ジョバーだ。マンチェスター・シティ時代にコーチを務めていたミケル・アルテタに見出され、アルテタに請われる形で2021年にアーセナルへやってきた。以降アーセナルのセットプレイは目覚ましい改善を見せ、昨季から数えてセットプレイで27ゴール、コーナーキックだけでも22ゴールを記録している。 『The Overlap』でこの試合をともに観戦していたガリー・ネビル氏とジェイミー・キャラガー氏は、ジョバーに対して真逆の評価をしているようだ。ネビル氏は得点が決まると、ジョバーを「サッカー界でもっとも迷惑な男だ」と評した。古巣がやられたことへの怒りもあるだろうが、ゴールキーパーが動けないようブロックしたりなどするやり方が気に食わないのかもしれない。 それに対しキャラガー氏は「彼には望むものを与えるべきだ。アーセナルのセットプレイコーチなら、自分で契約書(に望む金額を)書けるだろう。もし彼が『週に2万5000ドル欲しい』と言ったら、それを渡さなければならないだろう」と評した。しっかりと結果につながる仕事をする男にはそれだけの価値があるということだ。 昨季はあからさまにGKをブロックするような動きもあったが、今季はより巧みになり、ファーから数名の選手が一斉に雪崩れ込んでくるため守備側も狙いが読めない。しかも近年のアーセナルには大型の選手が増えているため、空中戦を制するのは容易ではない。 ジョバーは戦略の天才か、それともルールの抜け穴を探す詐欺師なのか。ともあれ彼の働きでアーセナルが勝ち点を伸ばしているのはまぎれもない事実だ。
構成/ザ・ワールド編集部