前日計量後のフェイスオフでにらみ合うIBF世界ライトフライ級王者のシベナティ・ノンシンガ（左）と挑戦者の矢吹正道＝名古屋市中区（撮影・月僧正弥）

プロボクシングのIBF世界ライトフライ級タイトルマッチ（12日、愛知県国際展示場）の前日計量と会見が11日、名古屋市内で行われた。 王者のシベナティ・ノンシンガ（25）＝南アフリカ、挑戦者で同級2位の矢吹正道（32）＝LUSH緑＝ともにリミットを200グラム下回る48・7キロで一発パス。その後の会見では、元WBC同級王者で、王座返り咲きを目指す矢吹は「お互い似たタイプ。必然的にKOになる」と力を込め、「不屈の闘志で、（自分が）最後までリングに立っている」と必勝を誓った。 2021年秋に当時WBC世界同級王者だった寺地拳四朗（BMB）を10回TKOで破り、世界初挑戦で王座を奪取した矢吹は翌年3月、寺地とのダイレクトリマッチ（他選手との試合を挟まない再戦）で3回KOで敗れて陥落。その後は王座返り咲きを目指していた昨年5月に左アキレス腱（けん）を断裂。一時リングから遠ざかり、今回は2年7カ月ぷりの世界戦となる。 矢吹は「今まで長くチャンスを待っていた。やっと来た。勝つことだけを考えている」と闘志。減量も「難なくクリアできた」と順調な仕上がりをアピールした。 一方、4日に来日した王者のノンシンガは日本での最終調整について「私は敵地で戦うのに慣れている。問題なかった」と強調。フェースオフで約25秒、にらみ合った矢吹について「（印象は）特にない。今までやってきたことをすべて出すだけ。KOというより勝ちに徹する」と落ち着いた口ぶりで自信を示した。 プロ戦績は矢吹が20戦16勝（15KO）4敗。ノンシンガは14戦13勝（10KO）1敗。 試合は元3階級制覇王者の亀田興毅氏（37）がプロモーターを務める「3150×LUSHBOMU　vol．2」のメインで行われ、同興行の全試合はインターネットテレビのABEMAで無料生中継される。