履いた後の「メンテンナンス」が必須! トレッキングシューズを快適に愛用する秘訣はお手入れで決まる
トレッキングシューズは、過酷な場面にも耐えられるように優れた素材を採用しています。選ぶ際は素材の特徴をしっかり把握しておき、お手入れの重要性についても知っておきたいところです。 【写真】トレッキングシューズのお手入れ方法をチェックする(全5枚) とくに、トレッキングシューズの場合は毎日履く靴と違って、次に履くのは1カ月後とか、場合によっては数カ月後ということもあるでしょう。きちんとお手入れをしておかないと、次に履くときに汚れが残っていたりして、とても履ける状態ではないといったこともありえます。お気に入りのシューズと長く付き合っていくためにも、正しいお手入れを覚えておきたいですね。
防水透湿素材を使ったトレッキングシューズ
お手入れ方法の前に、トレッキングシューズの素材について知っておきましょう。登山では急激な天候の変化もあるため、とくに防水対策が重要になります。雨が染み込んできては歩きにくくなりますし、疲労感も一気に高くなってしまうからです。 そこで、多く採用されているのが、「ゴアテックス」に代表される防水透湿素材です。これは、防水仕様のうえに、シューズ内が蒸れにくいのがメリット。登山やキャンプなどアウトドア活動に詳しい打越俊浩さんは、「快適性が上がることで疲労感も抑えられ、寒い季節の場合は凍傷などのリスクからも守ってくれます」と防水透湿素材の魅力を語ってくれました。 また、一般的なナイロン素材のほか、オールレザーのタイプもあります。「ちょっと重かったり、オイルを塗り込むといったマメなメンテナンスが必要だったりといったデメリットはありますが、履き込むほどに風合いが出てくるのが、この素材の魅力です」(打越さん)。こだわり派の人は、候補に入れてもいいかもしれませんね。
表面の汚れを落として陰干し&防水スプレー
では、実際にどのようにお手入れをしたらいいでしょうか。打越さんに手順を教えていただきました。まず、靴ひもとインソールをすべて外して、ソールに付着している泥や汚れをブラシなどを使ってきれいに水洗いします。アッパー部分については、軽い汚れならブラシやたわしなどで軽くこすって落とせばいいでしょう。 汚れがひどいときは、スポンジやタオルを濡らしてしっかりと拭き取っておくことが大事。専用のクリーナーを使うのもおすすめです。汚れをひととおり落としたら、風通しのいい場所に置いて、陰干しをします。しっかりと乾かしたら、防水・撥水スプレーをかけてから保管しましょう。スプレーをかけておくことで、防水・撥水性がアップするだけでなく、汚れも付着しにくくなります。
ソールの経年劣化にも注意しよう
ちなみに、長期間履いていなかったトレッキングシューズを使うときは、登山に出かける1週間程度前に履いてみて、自宅周辺を歩くなどして状態をチェックするといいそうです。というのも、「ソールが経年劣化して、剥がれ落ちてしまうことがよくあるからです」と打越さん。こうなってしまうと使い物にならないので、ソールの交換や買い替えが必要になります。 安全な登山を楽しむために、トレッキングシューズの管理はとても重要なものです。どんなにいいシューズを選んでも、保管状態が悪いと登山の途中でシューズが壊れたりして、困った事態になりかねません。丁寧なお手入れをして、長く大切に使えるように心がけましょう。
吉田正之