【MLB】 山本の先発を第2戦から第1戦にドジャースが変更 第5戦にフラハティと山本が両方先発可能
日本時間10月6日からナ・リーグの第1シード・ドジャースは、本拠地ドジャー・スタジアムに第4シード・パドレスを迎え、地区シリーズがスタートする。今日ドジャースは先発投手の順番を変更。もともと第1戦の先発として発表されていたジャック・フラハティを第2戦に、第2戦予定だった山本由伸を第1戦に入れ替えた。この変更の背景には、ドジャースの第5戦への目論見がある。 当初、ドジャースはトレードで獲得後、投手陣を牽引する働きを見せていたフラハティに第1戦を託す予定だった。フラハティはトレードデッドラインでタイガースから加入後、ドジャースの先発投手でトップの防御率3.58(10先発)をマーク。最終盤には失速したものの、パドレスを振り切って地区優勝する上で欠かせない活躍を見せた。 しかし、そのフラハティをあえて第1戦から外したのは、山本とフラハティの両方に地区シリーズで2回登板する可能性を残すためだ。 ここでは、地区シリーズの日程と移動日が重要だ。地区シリーズには第2、3戦の間、第4、5戦の間に計2日の移動日が設けられており、そこでロサンゼルス(ドジャースの本拠地)とサンディエゴ(パドレスの本拠地)を行き来する。 ◆地区シリーズ日程 6日 第1戦 7日 第2戦 8日 移動日 9日 第3戦 10日 第4戦 11日 移動日 12日 第5戦 そして、ドジャースは山本を中4日で先発させることはない、とレギュラーシーズンと同様の方針を明らかにしている。つまり、山本が地区シリーズで2回先発するためには、第5戦まで中4日しかない第2戦ではなく、中5日を確保できる第1戦に登板しなければならない。 しかし、もし山本を第1戦に起用しても、ドジャースはフラハティを2回先発させることも依然として可能だ。第2戦に先発したとしても、フラハティは第5戦まで中4日の間隔を確保できる。つまり、ドジャースは第1、2戦の投球内容を見て、第5戦に山本とフラハティのどちらを先発させるか選ぶことが可能だ。さらに第5戦でどちらかをリリーフとして投入することも可能になるだろう。改めて日程に先発予定を当てはめてみると下のようになる。 ◆地区シリーズ日程 6日 第1戦 山本 7日 第2戦 フラハティ 8日 移動日 9日 第3戦 ウォーカー・ビューラー 10日 第4戦 ランドン・ナック(ブルペンデー) 11日 移動日 12日 第5戦 山本orフラハティ この変更は些細なようでいて、ドジャースが「打倒パドレス」に心血を注いでいる姿勢の現れかもしれない。ドジャースは5ゲーム差でパドレスを上回って地区優勝したとはいえ、直接対決では5勝8敗と負け越し。怪我人が続出したドジャースの先発ローテに対し、パドレスの先発ローテは健在で、ブルペンのクオリティもパドレスが上だろう。第1シードとして臨むにもかかわらず、ドジャースは厳しい戦いが予想されている。また、この変更によって、パドレスの第2戦に先発することが予想されるダルビッシュ有と投げ合う可能性は低くなったと考えられる。