使わなくなったドメイン名は廃止?継続?廃止する際の手順とリスクについて、JPRSの渡邊千裕氏に聞いた
新商品やブランド、キャンペーン用に新たなドメイン名を登録することも多いが、使わなくなったWebサイトのドメイン名はどのように扱っているだろうか? あまり深く考えずに廃止してしまうと、さまざまなトラブルが発生する可能性がある。ドメイン名を粗略に扱うとどのようなトラブルが起こり得るのか、それを避けるにはどのような点に注意すべきなのか、JPドメイン名の登録管理を行っている日本レジストリサービス(JPRS)の渡邊千裕氏に聞いた。
ドメイン名についておさらい
ドメイン名は「インターネット上の住所表示」に例えられ、WebサイトのURLやメールアドレスの一部として使われる。たとえば、「Web担当者Forum」のURLの場合、「impress.co.jp」がドメイン名となる。 ・URL=https://webtan.impress.co.jp/ ・ドメイン名=impress.co.jp 「Web担当者Forum」というWebサイトがなくなれば「https://webtan.impress.co.jp/」は廃止されることがあり得るが、impress.co.jpはそのまま継続し、他のWebサイトやインプレス社員のメールアドレスに使われ続ける。ドメイン名は、ブランドロゴや登録商標などと同じように、厳格に管理すべきものと覚えておこう。 ドメイン名のうち最後の部分、「.jp」をトップレベルドメイン(TLD)という。これは国別と分野別の2種類あり、「.jp」は日本のccTLD(country code Top Level Domain)。中国なら「.cn」、イギリスなら「.uk」など、国や地域ごとに登録管理組織が存在している。「.jp」の登録管理を行っているのが、JPRS(株式会社日本レジストリサービス)だ。 分野別トップレベルドメインはgTLD(generic Top Level Domain)と呼び、「.com」「.net」「.edu」などがある。 ドメイン名の登録は先願制、いわば「早い者勝ち」となっている。社名と同じ文字列だからとか、以前使っていたからなど、何かの理由で優先的に割り当てられることはない。申し込んだ時点で空いていれば使ってよいというものなので、トラブルが起きることもある。