いままで必死に働いてきた定年間際のサラリーマン…「自分の人生、本当にこれでよかったのか」と感じたら【キャリアコンサルタントが助言】
自分のキャリアマネジメントをしっかりと行う
大切なことは、キャリアを歩んでいくあいだは、自分のキャリア・アンカーおよびその変化などを知ることで、定期的に自己を振り返る機会を持ち、自己理解を深めるとともに、主体的にキャリアをマネジメントする姿勢を持つことです。 知命塾の活動を通して、多くの中高年男性に対してキャリア形成支援を行ってきた、社会人材コミュニケーションズの代表取締役社長・宮島忠文氏は、キャリアマネジメントをせずに役職定年や定年を迎えた多くの中高年男性の特徴を踏まえて、こう語ります。 「給料が下がることに対して、モチベーションが下がる方が多いですが、そもそも収益とは連動しない基準によって高い給料を払い過ぎていただけであり(いままでのご褒美ではない)、適正価格に戻したという事実を認識する必要があります。 価値のある仕事ができれば、会社側も給料を下げる必要はありません。また給料を上げない会社であればほかの会社でチャンスを掴めばいいのです。 年齢を理由に逃げるのではなく、早いうちからキャリアマネジメントをしっかり行い、いくつになっても自分の価値を上げる努力が必要です」 前回記事 でご紹介したフリーランスのAさんは、自分と気の合わない上司との出会いが、自分の仕事の価値を考え直し、働き方を変えるきっかけとなりました。しかし、多くの中高年男性がAさんのようなきっかけを得られるとは限りません。 キャリアマネジメントを行い、自分が社内外に対して提供できている仕事の価値に真剣に向き合い、努力し続ける姿勢を持つことが、年齢を経ても活躍し続けるために必要であると感じます。 小島 明子 日本総合研究所創発戦略センター スペシャリスト
小島 明子