究極のビッグ3完全解説 スクワットは初動が大切 伝説のパワーリフターが解説
難しく考えるべからず
ところで、ここまでの一連の解説の中で、例えば「しゃがみ方」や「切り返し方」、「立ち上がり方」などを分割して説明してないことに気が付きましたか? 要は、初動が正しく出れば、その後の動作というのは「素直にしゃがんで立ち上がってくる」ということになるので、そんなに難しくはないのです。 それを小難しく分割して考えてしまうから、いろいろとおかしくなってしまうのです。 あくまでも初動が出て滑らかな動きが出せたら、そのまましゃがんで立って戻ってくるという一連の動きが大切で、特にしゃがんでいくときの行きのルートと、立ち上がってくるときの帰りのルートが同じになることが非常に大切です。 初動が出たら、動作は最後までワンストロークの意識が大切です。 途中で動きをぶつ切りにしたり、二段階にしたりしないことです。 動きがずっとつながっているということも、正しいスクワット動作をするためにはすごく大事なのです。
「前傾」の是非について
最後に「前傾」について解説します。 正しく初動が出せたら、その後は当然バランス良く前傾していかなければなりません。 一般的には前傾すると腰に悪いというイメージがあるので、前傾は極力しないようにする意識をすすめられることが多いですが、そんなことはありません。 バランス良くしゃがんでいくためには、必ず前傾は必要になってきます。 前傾は決して悪ではないのです。 前傾角度も、人によって浅く見える人もいれば深く見える人もいます。 どんな人でも自分にとって正しい前傾角度を取らないと良いスクワットはできないのです。 多くの場合は自分の中で少し前傾角度が強いかな?と思うくらいがちょうどいいと思ってください。 ここまで解説したことを意識してスクワットをすれば、自然と自分にとっての良いフォームが身についてきます。 ぜひ参考にしてみてください。
構成:藤本かずまさ