自力で切り開く将来 より速く、より安定感を―F1角田
自動車F1シリーズは23日決勝の第10戦スペイン・グランプリ(GP)から本格的な欧州ラウンドに入る。 フル参戦4年目で奮闘ぶりが目立つRBの角田裕毅(24)は第9戦カナダGPで契約延長が発表された。2025年も正ドライバーを務めることになり、「長年にわたるレッドブルとホンダの大きなプロジェクトのラストイヤーに関われることは非常に楽しみ。F1ドライバーとしてさらに成長し、より多くのポイントを獲得して表彰台や優勝を目指していく」と決意を新たにした。 パワーユニット(PU)供給元のホンダとレッドブル・グループの関係は、18年に同グループ傘下のトロロッソ(昨季までアルファタウリ、現RB)に始まり、19年からは強豪レッドブルも搭載開始。ホンダは21年で正式参戦を終えたが、22年以降も実質ホンダ製のPUがレッドブル系2チームの走りを支えている。 ホンダは25年限りでレッドブルとたもとを分かち、正式参戦を再開する26年からアストンマーティンと組む。26年に角田はどのチームのシートに収まるのか。動向が注目されるが、アストンマーティンを含めて有力チームからも声が掛かるよう、より速さと安定感を増すことが肝心と本人は心得ている。 「F1の世界は何が起こるか分からない。自分のパフォーマンスに集中したい」と角田。カナダGPを終え、計19ポイントはドライバーズ部門10位。上位チームの一角をしばしば食い、入賞争いの常連となっている。今季は2度の7位が最高。さらにインパクトのある成績を残せば、将来を自力で切り開くことにつながる。