御渡り、獅子舞 華やか 須賀神社の秋祭り、和歌山県みなべ町
和歌山県みなべ町西本庄の須賀神社(前芝弘知宮司)で9日、秋祭りの本宮が営まれた。天候にも恵まれ、神社は祭りムード一色となった。 【祭り前に馬場試走 和歌山県みなべ町の須賀神社で馬揃えの動画はこちら】 須賀神社の例祭は「ごりょうさんの秋祭り」と地元で親しまれている。平安―鎌倉時代の祭りを現在に残している貴重な祭礼として、県の無形民俗文化財に指定されている。 午前中の神前式では祭りの総代や関係者のほか、来賓として山本秀平町長が参加し、各代表者らが玉串を奉納した。 巫女(みこ)は上南部中学校の生徒3人が務め「浦安の舞」を披露した。参加者や見物人から拍手が送られた。巫女を務めた2年生の前芝珠希さん(13)は「2カ月前から練習した。昨年よりも上手に舞うことができた」と話した。 午後から御渡りや獅子舞奉納、流鏑馬(やぶさめ)神事、駆け馬があった。 御渡りでは御蓋(おかさ)や、お幣、のぼり、住吉太鼓、みこし、だんじり、獅子舞などの華やかな行列が境内を進んだ。一の鳥居から二の鳥居までの馬場約260メートルを2時間ほどかけてゆっくりと練り歩いた。 みこしが列から抜け出して前進したり戻ったりし、何度ものぼりにぶつかるなどして見物人を楽しませた。小学5、6年生が担いだ「戎(えびす)こどもみこし」は、みこしを元気いっぱい左右に回転させるなどして、御渡りを盛り上げた。 獅子舞の奉納や馬に乗った稚児による流鏑馬神事、余興の「駆け馬」もあった。 こどもみこしを担いだ上南部小学校6年の﨑山敦貴君(11)は「みこしを担げて楽しかった。回転させた時にバランスを取るのが難しかった」と話した。
紀伊民報