テスラの最大の成長分野は、売上が前年比52%増の「エネルギー貯蔵事業」(海外)
テスラは2024年10月23日に好決算を発表したが、その最大の成長要因は自動車でもロボットでもなかった。 同社のエネルギー事業は前年比52%増となり、2024年現在までに70億ドル以上の収益を上げている。 同社CEOのイーロン・マスクは、テスラの決算説明会で、エネルギー部門は「急速に成長している 」と語った。 テスラ(Tesla)には秘密兵器がある。それはロボタクシー( Robotaxi )でも人型ロボットのオプティマス(Optimus)でもない。 テスラは2024年10月23日、決算報告で自動車販売の好調を背景に大幅な増益を発表したが、最大の成長分野は、急成長中のバッテリーやソーラーパネルの販売事業だった。 テスラのエネルギー生成および蓄電事業の売上高は、2024年第3四半期に約24億ドル(約3600億円)となり、前年同期比で52%増加した。 テスラの自動車販売による売上が同期間に2%増加したことと比較すると、エネルギー事業は大きく伸びていることが分かる。 ここまで2024年のエネルギー事業の売上高は70億ドル(約1兆500億円)を超えており、テスラの総売上高の10%近くを占めている。 RBCキャピタルマーケッツ(RBC Capital Markets)のアナリスト、トム・ナラヤン(Tom Narayan)は、「テスラのエネルギー事業は、最終的に同社の評価額の14%を占めると予想している」とBusiness Insiderに語った。また、「テスラのFSD(自動運転機能)やロボタクシーを除いた自動車事業は11%を占める」とも述べている。ナラヤンは、同社の自動車事業は優れているが、エネルギー蓄積事業は「さらに大きくなる」と予想している。 テスラのエネルギー部門には、主にソーラーパネルと蓄電池システムの「メガパック(Megapack)」と「パワーウォール(Powerwall)」の販売が含まれている。 エネルギー部門は、同社のロボタクシーや人型ロボットのオプティマスのような派手なプロジェクトに比べると一般的に注目度は低い。それでもこの自動車メーカーにとっては重要な収入源となっている。 イーロン・マスクは2024年10月23日の決算説明会で、テスラのエネルギー事業の成長を強調し、同社にとって「巨大なチャンス」だと述べた。 「メガパックとパワーウォールの両方に強い需要があり、エネルギー貯蔵事業は爆発的に成長している」とマスクは語った。 Business Insiderの姉妹会社Eマーケター(Emarketer)のアナリスト、ジェイコブ・ブーン(Jacob Bourne)は、「テスラのエネルギー事業におけるこの『ブーム』には『多くの要因』がある」と話している。 「異常気象による混乱、電化に関する法律、自治体のエネルギー網への負担の増加が、テスラが提供するエネルギー・セキュリティシステムへの投資を不動産を持つ人々に促している」 マスクは、カリフォルニア州ラスロップのメガパックの工場で、週産200台という重要なマイルストーンを達成したと述べた。またテスラは投資家に対し、パワーウォールの設置台数が2四半期連続で過去最高記録を達成したことを明らかにしている。
Tom Carter,Ana Altchek