【図解】2022年韓国大統領選 仕組み/主な候補者/歴代大統領まとめ
韓国大統領選挙は3月9日に投開票が行われます。選挙の仕組みや、与野党の主要候補、歴代大統領について図解にまとめました。 【写真特集】韓国の歴代大統領
●韓国大統領選の仕組み
韓国大統領の任期は5年で、再選は禁止されています。18歳以上の国民が選ぶ直接選挙で選ばれ、立候補できるのは40歳以上です。
●与野党の主な公認候補
今回の大統領選挙は、革新系与党「共に民主党」の李在明前京畿道知事(57)と保守系野党「国民の力」の尹錫悦前検事総長(61)が激突する構図。主要候補に国会議員経験者がいないのは1987年の民主化以降で初めてです。 李氏は、7人きょうだいの貧困家庭に生まれ、中学、高校には通えませんでしたが、検定試験を受けて卒業資格を取得し、大学に進学。司法試験に合格し人権弁護士として活動してきました。2010年から首都圏の城南市長、2018年から京畿道知事を務めました。 尹氏は、昨年3月まで検事総長でした。権力にこびないスタイルで、保守の朴槿恵前政権の疑惑を徹底追及したほか、李明博元大統領も逮捕。検事総長時代には革新の文在寅政権が掲げた「検察改革」にも屈せず、「反文在寅」の象徴として保守層の人気を集めてきました。
●歴代の韓国大統領
韓国民主化後、初の大統領になったのは盧泰愚氏(1988年~93年)です。軍人出身の盧氏は全斗煥元大統領らとともに1979年のクーデターに関与した過去を持ちますが、与党の大統領候補になった1987年、激しい民主化デモを受けて、直接選挙の受け入れなどの「民主化宣言」を発表しました。 次に大統領に就いた金泳三氏(1993年~98年)は軍の改革と不正摘発を推進。軍事政権を批判し民主化を訴えてきた金大中氏(1998年~2003年)は、2000年に北朝鮮の金正日労働党総書記との南北首脳会談を初めて実現し、この年のノーベル平和賞を受賞しました。廬武鉉氏(2003年~08年)も北朝鮮への融和政策を進め、2007年に2回目となる南北首脳会談を行いました。 続いて就任した李明博氏(2008年~13年)は、大企業優遇政策を推進。北朝鮮に強硬姿勢で臨み、2012年には竹島に上陸して日韓関係も悪化しました。朴正熙元大統領を父に持つ朴槿恵氏(2013年~17年)は、2015年に慰安婦問題で日韓合意に至りましたが、親友の国政介入疑惑で弾劾訴追され、2017年に憲法裁判所によって罷免が決定。韓国史上、弾劾によって初めて失職した大統領となりました。文在寅氏(2017年~)は南北対話路線を掲げ、2018年に北朝鮮の金正恩労働党委員長と南北首脳会談を行いました。
※この記事・図解は時事通信の記事を基にYahoo!ニュースが制作したものです。出典記事は「韓国大統領選」「理念より生活、若年層が鍵 日韓関係にも影響―韓国大統領選、識者に聞く」「異なる外交路線、論戦低調 「政権交代」以外、争点見えず―韓国大統領選まで3カ月」「「少年工」から大統領候補に ポピュリスト、反日の評も―李在明氏」「権力にこびない検事 前政権追及、現政権と対立―尹錫悦氏の横顔・韓国大統領選」「【図解・国際】韓国の歴代大統領(2017年5月)」「韓国の歴代大統領 写真特集」「過渡期担った「普通の人」 韓国現代史の「光と影」体現―盧泰愚氏」