横浜流星、大河ドラマ『べらぼう』で自身と正反対の明るいキャラに 「朝からエンジン全開」
2025年のNHK大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』で主演を務める横浜流星が、6月21日に京都・松竹撮影所で行われた取材会に出席した。 【写真】京都で行われた取材会に出席したまげ姿の横浜流星(多数あり) 文化隆盛の江戸時代中期を舞台に、“江戸のメディア王”として時代の寵児になった快男児・蔦屋重三郎(蔦重)の姿を描く本作。5月27日に関東近郊で撮影が始まり、主演の横浜は6月15日に京都でクランクインを迎えた。 撮影の合間を縫って取材会に参加した横浜。「まず、(撮影のために)蔦重でいるので、いま蔦重でいればいいのか、横浜流星でいればいいのか、ちょっと戸惑いはあるんですけど……」と前置きしつつ、「クラインクインから1週間経ちましたが、冒頭から撮れたので、そこはすごく気持ちが入りましたし、まだまだ探りながらですが、空気が綺麗で素敵な京都で、自然に囲まれながら蔦重としていま生きていて。これから1年半、蔦重と共に成長していけたらいいなと思っております」と現在の心境を述べた。 横浜にとって本作が久しぶりのドラマ出演。それも大河ドラマということで、撮影のスピードに驚いていると言い、「このスピードにちゃんとついていきながら、蔦重として生きていかないといけないなと思っていて。あとは、やっぱりスケールの大きさは感じます。時代劇なので、セットもそうですけど、昔ながらの感じを味わえるのは舞台以外では初めてなの で、監督や所作指導の方、方言指導の方と毎回話して、一緒に作っていっています」と撮影について語った。 自身が演じる蔦重については、「飛び抜けて明るい」とその印象を語りつつ、「度胸もあって責任感もあるんですけど、“ダサさ”もあるので、すごく人間臭い男だなと思っています。内面の部分は共感できるところがたくさんあって。でも表面の部分は自分と正反対なので、そこはいつも朝からエンジン全開でやっています」と自身との共通点と相違点に言及。“底抜けの明るさ”が自身とは違う点だそうで、「自分も陰なほうではないと思うんですけど、あんなに顔の表情がコロコロ変わるタイプではないので、そういう部分は違うかなと思います。その表情の変化を視聴者の方に観てほしいと思いますし、彼自身が本当にまっすぐな男なので、皆さんにも愛してもらえたらいいなと思っています」とアピール。 蔦重については、美術考証として本作にも参加している東京国立博物館研究員・松嶋雅人氏からレクチャーを受けているという横浜。「そういう学びは参考にしつつも、脚本の森下(佳子)さんが描く世界観の中での蔦重を大事にしながら、台本を読み込んで、自分にしか出せない蔦重を作っていけたらなと思っています」と役作りについても述べた。 そんな蔦重の素敵なところを聞かれると、「責任感」と答えた横浜。「第1話で、吉原をよくしようと思って、1人で奮闘するんですけど、誰も聞いてくれないんです。そういったときに蔦重は行動をするんですけど、普通の人だったらできない。彼は、そういう“行動に移す力”を持っているんです。やっぱり頭では思っていても、行動に移すことってなかなか難しいと思います。蔦重のそういうところは自分が大事にしたい部分でもあるし、彼の行動から見習うことはたくさんあります」と、蔦重の“行動力”についても語った。 記者から「撮影が始まって“べらぼう”なことはあったか?」と質問が飛ぶと、横浜は「火事から逃げるシーン」を挙げ、「この暑い中で火事。めちゃくちゃ“べらぼう”だなって。でもそのおかげで“必死さ”が無意識に出たので、助かりました」と、笑いを交えつつ撮影秘話を明かす一幕も。 大河ドラマで江戸時代中期を描くのは本作が初めて。横浜は、「初めてだからこそ、そこに挑戦できるのは嬉しいです。また、お話をいただいた時期にコロナがあって、エンタメがちょっと落ち込んでいるタイミングでした。僕はそこにすごく心を打たれて、エンタメをもっと豊かにしたいと思ったので、だからこそ観てくださる方々の心が豊かに、明るくなればいいなと。そのためにいま全力で努めています」と本作にかける思いを述べる。 最後に、「自分はこの時代を生きていなかったので、全てが新鮮。すごく考えさせられるようなことが多くて、仕草ひとつとっても、いまと違うというか。毎回本当に一つひとつ教えてもらいながらやっていて。知らないことを知れるのは、自分にとってすごく楽しいこととなので、これからもどんどん増えてくるでしょうけど、楽しみながら乗り越えていきたいと思っています」と、今後も続く撮影への抱負を語った。
宮川翔