コンビニで“130円で買える”「激安焼酎」は美味しいのか?セブン・ファミマ・ローソンストア
筆者は酒好きなあまり、コンビニに立ち寄ったときでさえも酒売り場を眺めずにはいられません。食品や飲料をはじめ、近年では衣料品など、大手コンビニ3社のプライベートブランドは幅広いラインナップで知られています。その中には酒もあり、特に「焼酎」にかんしては、ほかのPB商品に比べてかなり安さが目を引きます。 これらは実際旨いのか、コスパが良いと言えるのか? 今回は、大手コンビニ3社の「甲乙混和焼酎」を飲み比べてみたいと思います! ⇒【写真】セブン‐イレブン「彩の香 麦」は、1.8Lで1056円(税込)
焼酎には「甲類・乙類」がある
そもそも、「甲乙混和焼酎」とは何なのか? それを知るにはまず、焼酎甲類・乙類をおさえる必要があります。そしてその大きな違いは「蒸留法」です。 ・焼酎甲類=クセがなくチューハイに使われる 焼酎甲類とは、「連続式蒸留」で造られた焼酎。連続式蒸留はその名のとおり、原料となるもろみを連続して投入し、何度も蒸留を行うことができます。つまり、短時間で多くのアルコールを、しかも低コストで生成することができるというわけです。 純度の高いクリアなアルコールを得ることができるのですが、それは同時に、没個性になりやすいという側面も持っています。「原価が安くクセのない味わいなので、チューハイをはじめカクテルベースに使われることが多い」と覚えておくとよいでしょう。 ・焼酎乙類=麦焼酎、芋焼酎など原料の個性が豊か いっぽう焼酎乙類は、「単式蒸留」で造られる焼酎です。これは一度のもろみ投入に対して、一度しか蒸留が行われない蒸留法。そのため連続式蒸留に比べると効率が悪いのですが、そのぶん、原料の香味をしっかりと残した酒に仕上げられるという利点があるんです。 麦焼酎も芋焼酎も、原料の香りが鮮やかだったり、はっきりとした甘みがあったりしますよね。「本格〇〇焼酎」と原料名の前に“本格”が付いているものはすべて乙類にあたります。 そのうえで、たんに「麦焼酎」などと書かれているものの中には、「甲乙混和焼酎」も含まれているんです。“混和”なので、焼酎甲類・乙類を混ぜて仕上げられているということ。そのメリットは、「値段を安くできる。原料のクセを抑えて狙った味が作りやすくなる」ことと言えます。