朝日生命は20年金利2%、30年2.5%で外債から円債へのシフトを検討
(ブルームバーグ): 朝日生命保険は超長期債投資について、20年債利回りで2%、30年債利回りで2.5%まで上昇すれば、外債から資金をシフトすることを検討する。内村伸明資産運用企画部長が24日の記者説明会で明らかにした。
上期に円債の残高を200億円増やした一方、下期は400億円減らす計画だ。4月に示した年度計画では400億円の削減としていた。
内村氏は、下期の残高減少について「償還が多いためで、円債の売買はプラスマイナスゼロを想定している」と説明。足元の金利水準でも「買えない水準ではないが、20年で2%、30年で2.5%まで上昇すれば外債から円債への入れ替えを含めて検討する」と言う。
日本銀行の追加利上げは来年1月を想定しているが、年内「12月の可能性もある」と指摘。日銀による金融政策の引き締めが続くため、円債への投資を「一気にやる段階ではない」とみている。
上期に資金配分を行ったのはクレジット投融資とオルタナティブ投資だ。内村氏は「円債プラスアルファのリターンを獲得できるため、積み上げた」と話した。クレジット投融資は内外社債を中心に850億円買い入れ、オルタナティブ投資は価格変動が比較的小さいプライベートファンドやインフラファンドを中心に50億円積み増した。
下期も引き続きクレジット投融資は350億円買い入れ、オルタナティブ投資は100億円積み上げる。
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【金融環境見通し:25年下期の年度末の見通しとレンジ】
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Masahiro Hidaka, Mia Glass