【問われる資質】維新・中条きよし議員“年利60%”高利貸し報道を否定も…国会で新曲PR&年金未納 身内から諦めの声も
「年利60%で1000万円を貸している」と一部週刊誌で報じられた日本維新の会所属の中条きよし参院議員(78)。中条議員側は「虚偽の事実」として記事を否定した上で、週刊誌側に法的措置を検討していると説明しましたが、過去には国会で新曲をPRして物議を醸したり、年金の未納が発覚したりするなど、初当選から2年間で問題が相次いでいます。身内の維新関係者からも「芸能人だから叩けばホコリが出るのはある程度仕方ない」との声が上がっています。
■高利貸し&出資法違反の指摘に「事実無根」 法的措置も検討
「金利の話がありましたが、事実無根です。周囲や友人など、調べて頂ければいろいろ分かると思いますので」 8日、国会内で日本維新の会の藤田文武幹事長と取材に応じた中条議員は記事の内容を完全に否定しました。 「週刊ポスト」が報じた記事では、中条議員が参議院選挙で初当選を果たす前年の2021年、知人に1000万円を貸し付けた際、「年利60%」とする契約を結んだなどとされ、出資法違反の疑いを指摘されていました。 これに対し中条議員側は、「知人であったA氏から『生活に困窮しているのでお金を貸してほしい』との懇請を受けて応じたもの」「業としての貸付ではなく、金利の約定もしておらず、出資法違反の疑義は存し得ない」と主張。 さらに「保管している契約書の原本には、金利の欄は空欄となっていて、60%という金利の記載などはなく、記事が掲載される前に、中条議員からA氏には元本の返済のみを求めている」として記事の内容を否定し、週刊誌側への法的措置も検討していると説明しました。
■初当選から2年…国会質疑で新曲PR&年金未納も発覚
戦後まもない昭和21年(1946年)に岐阜県で生まれた中条議員は1968年に歌手デビューし、1974年に発売した「うそ」が大ヒット。俳優としても「必殺仕事人」シリーズの三味線屋の勇次役で人気を集めるなど数々の作品に出演しましたが、2022年の参院選で、日本維新の会の公認候補として比例区で立候補し、党で4番目の票を集めて初当選を果たしました。 ただ、当選直後の2022年11月、国会でコロナ禍で苦労する歌手や俳優への支援について質疑が行われた際、「私の新曲が9月に出ております。ぜひお聞きになりたい方は、お買い上げください」と自身の新曲をPR。続けて「12月にラストディナーショーをやります。今年最後のディナーショーではなくて芸能界最後のラストディナーショーでございます」とディナーショーの宣伝まで行い、議員からは「不適切な発言だ」「参議院の品位に反する」と批判が続出したため、維新が発言を議事録から削除するよう申し出る事態となりました。 さらに2023年1月には、「週刊文春」で数十年間にわたって年金が未納だったと報じられ、中条議員は当初、「うそはつきませんから。大丈夫、(うそは)歌だけですから」と説明。その後、年金の未納額は約313万円に上っていたことが明らかになりました。