【米国株ウォッチ】第二次トランプ政権誕生でゴールドマン・サックスによせられる期待
消費者向け金融からは撤退
ゴールドマン・サックスは、顧客獲得や技術開発にかかる費用の増大に直面していた消費者向け融資事業から撤退し、M&A、トレーディング、富裕層向けビジネスといった得意分野に注力している。米連邦準備制度理事会(FRB)による金利引き下げは、金利低下により資金調達取引がより手頃になることからディール活動が活発化し、同社にとっては追い風となり得る。さらに、同社の債券引受業務は、より低金利の社債の発行による借り換えニーズが高まることで、さらに成長する可能性がある。 また、同社は、より安定性の高い収益となり得る、「アセット&ウェルスマネジメント」セグメントでの手数料収入の増加にも取り組んでおり、これにより、トレーディングやM&A関連事業に付き物の高いボラティリティを相殺できる可能性がある。同社は一般消費者向けビジネスから撤退する一方で、消費者向けサービスを展開する他社と提携し、それらの企業にゴールドマン・サックスの金融サービスを提供することにも取り組んでいる。例えば、同社はロボアドバイザー企業であるベターメントの顧客に対し、手数料と引き換えに投資ポートフォリオを提供している。 私たちは、これらの背景を考慮し、ゴールドマン・サックスの目標株価を486ドルとしている。これは、米国時間11月17日現在の株価である約592ドルよりも低い水準だ。
Trefis Team