ソフトB甲斐拓也を巡るFA争奪戦 “大本命”巨人の秘策…大役を担うのは阿部監督
ソフトバンクの甲斐拓也(32)が今季取得した国内FA権を行使する。13日に球団に書類を提出する。 【顔を見る】ソフトバンク人気選手の芸能人妻を見る 楊志館高(大分)から2010年育成ドラフト6位で入団し、13年オフに支配下に昇格。14年に一軍デビューを果たし、昨12日には2年ぶり7度目のゴールデングラブ賞を受賞するなど扇の要として君臨している。 21年の東京五輪、昨年のWBCでは侍ジャパンの一員として世界一。今季は、打率.256、5本塁打、43打点で、4年ぶりのリーグ優勝に貢献した。「甲斐キャノン」で知られる強肩に加え、投手陣を引っ張るリード面など総合力の高い捕手だ。 一方で、今季の出場は5年目の海野隆司(27=51試合)との併用となり、119試合にとどまった。日本シリーズ第5戦でも海野にスタメンマスクを譲った。昨季まではほぼ全試合先発だっただけに思うところがあるようだ。 争奪戦は必至だが、本命はズバリ巨人である。 さる巨人OBがこう明かす。 「甲斐が望んでいるのは絶対的正捕手として全試合に出場すること。捕手出身の阿部慎之助監督(45)はかねて甲斐の頭脳的なリード面や捕球、ブロッキングといった捕手の技術を高く評価している。『甲斐がFA宣言したら絶対に欲しい』と球団と照らし合わせていて、今オフの補強ポイントの最重要人物に位置付けているそうです」 巨人は今季、主に3人の捕手が併用された。岸田行倫が最多の72試合で先発マスクをかぶり、小林誠司が36試合、大城卓三が34試合だった。 「巨人が19、20年の日本シリーズで、ソフトバンクに2年連続4連敗の屈辱を味わった際、リード面で巨人打線を翻弄した甲斐の印象が強烈に残っている。今季は主に3人の交代制だったが、これは苦肉の策で、阿部監督は本当は捕手を固定したい。甲斐が補強できれば自身の現役時代のような大黒柱として正捕手に据える意向。ソフトバンクは超大型契約を用意して引き留めに必死ですが、巨人は条件面はもちろん、熱意で口説き落とすつもりです。当然、阿部監督が交渉役として出馬するでしょう」(前出のOB) 巨人はFA戦線で、2年前に森友哉(現オリックス)、1年前に山崎福也(同・日本ハム)の争奪戦に敗れている。 この日、大城卓が残留を表明したが、今回は阿部監督の肝いりだけに負けられない戦いとなる。 ◇ ◇ ◇ ところで、甲斐を擁するソフトバンクは圧倒的戦力を抱えながら、なぜ日本シリーズでDeNAに敗れたのか。球団OBの山内孝徳氏が指摘する「痛恨過ぎる敗因」とは何か。他のOBが言う「小久保監督によるベンチの雰囲気悪化を招いた事件」とは。いったいチームに何が起きていたのか。 ●関連記事【もっと読む】…では、それらについて詳しく報じている。