九州大に2連敗しベンチでがっくりする西南大の選手たち

　◆九州六大学野球秋季リーグ戦　九州大3―2西南大（29日・桧原運動公園） 　ゲームセットの瞬間、ベンチの選手はみんながっくりと下を向いた。西南大が九州大にまさかの2連敗。あと1勝で優勝が決定的になる状況からの連敗で3季ぶりのリーグ優勝は果たせなかった。 ■卒業から2年、福大同期がプロの1軍舞台で再会2ショット【写真】 　大事な決戦を前にアクシデントが起こった。今季4勝負けなしだった右腕の津田悠平（2年・早鞆）が2回2/3で降板。「試合の朝に右肩が痛いと言ってきたので、先発させたが本来の球ではなかった」と東和樹監督は説明する。最後はエース茶屋野洋輝（4年・熊本学園大付）に託したが逆転の流れを作ることはできなかった。 　打線も勢いがなかった。初戦と同じく1点を先制したが、九州大の2番手津野瑞貴（1年・東筑）を打ちあぐね、6回までわずか1安打。逆転されて1―3となった9回に3番栗山雅也（3年・東福岡）の本塁打で1点差に追い上げたが反撃はそこまでだった。 　1番工藤海翔（4年・大分雄城台）と並ぶリーグトップの今季4本塁打を放った栗山は「アウトカウントを増やさないよう次につなぐつもりで打った。4本塁打が目標でした。目標は達成できたけど大事なところで打てなかった」と厳しい表情。この日の第3試合の福岡大の勝敗次第では優勝決定戦の可能性も残されていただけに、選手は試合後すぐに練習へ向かったが、願いもむなしく福岡大の優勝を見届ける形となった。東監督は「プレッシャーを感じるのは仕方ないが、それをはね返すだけの力がなかった。こういう試合をものにする力をつけないといけない」と厳しい優勝争いを勝ち抜くためのチーム力を課題に挙げる。悔しさを来春にぶつけるために新たなスタートを切る。（前田泰子）