コロナ禍で営業終了した南紀の温泉施設が復活、サイクリング客向け設備も…「景色最高、都会の人にも喜ばれるのでは」
2023年4月から閉業していた和歌山県古座川町の温泉宿泊施設「南紀月の瀬温泉ぼたん荘」が今年春から改修され、このほど工事が終わった。11月中に営業が再開される見込み。 ぼたん荘のロビー。内覧会には大勢の町民らが訪れた(和歌山県古座川町で)
ぼたん荘は1996年に町が整備。鉄骨2階建ての本館(1400平方メートル)や温泉施設を備え、「古座川ふるさと振興公社」が指定管理者として運営してきた。しかし、コロナ禍の影響もあり経営状況が悪化し、23年3月末に営業を終えた。
町はその後、東京の経営コンサルタント会社を新たな指定管理者に選ぶとともに、今年3月からは、約2億1100万円をかけて老朽化した建物部分の修復や客室の改修をしていた。
1階は洋室4室やミーティングルーム、レストラン、2階には洋室9室、和室4室を備える。このうち計9室はビジネス客らの要望を受けてシングルにし、サイクリング客向けに自転車用のハンガーも部屋に備えた。
9月27日に内覧会があり、大勢の町民が訪れた。同町に実家があり、定期的に東京から帰って来るという男性(80)は「すっかりきれいになって良かった。景色も最高だし、都会の人に喜ばれるのでは」といい、大屋一成町長は「古座川観光の拠点となる施設。町民にも憩いの場として利用してほしい」と話した。