宇都宮大学演劇研究会、第1回自主公演で新たなスタート
宇都宮大学(宇都宮市峰町)の演劇サークル「宇都宮大学演劇研究会」初の自主公演となる「妥協点P」が、12月8日、宇都宮市内の演劇アトリエ、アトリエほんまる(本丸町)で行われた。(宇都宮経済新聞) 【写真】終演後のキャスト 同大演劇研究会(通称=劇研)は長い歴史を持つ演劇サークルだが、コロナ禍で活動が制限され歴史がストップ。後輩たちに引き継ぐことができるように部員全員が支え合いながら挑戦した。学外で自主的な公演を行った記録が見られないことから、第1回自主公演と銘打ち公演を行うこととなった。 演目は、2010(平成14)年に「第54回岸田國士戯曲賞」を受賞した柴幸男さんが、2014(平成26)年に名古屋の児童劇団「うりんこ」に書き下ろした作品。いくつか選んだ作品の中から全員が「これをやりたい」ということで選んだが、既成の作品を上演する機会が少なく、読解と解釈が難しかったという。 文化祭の学級劇の台本をきっかけに、4人の教師と1人の生徒が妥協点を探す物語で、教員を目指す学生もいる劇研のメンバーたちは演じた。主役を演じた2年の戸田真翔さんは「初めて主役をやって緊張したが楽しかった。小中は演劇をやっていたが、高校がコロナ禍で部活はなく、大学生になって演劇を再開したので、台本を覚えるのに苦労した。リハーサルは緊張したが、お客さんがいる本番は楽しんでできた」と話す。 部長で演出を務めた横尾日菜乃さんは「企画の草案から半年があっという間だった。今まで無償の公演を学内でしか行っていなかったのとは違い、演劇に対する態度や取り組み方も違ってきた。多くの人に協力してもらい、改めてつながりの大切さ、先輩たちの温かさに支えられた。これからも外部の自主公演は続けていきたい」と意気込む。 同研究会の次回公演は3月、4年生主体の卒業公演を予定している。
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