ボルチン・オレッグ　

　新日本プロレス16日札幌・北海きたえーる大会で行われたNEVER無差別級6人タッグ王座戦は、挑戦者の棚橋弘至（47）、矢野通（46）、ボルチン・オレッグ（31）が辻陽太（30）、高橋ヒロム（34）、BUSHI（41）組を撃破し第29第王者組に返り咲いた。 　棚橋組は9日大阪城ホール大会で「ロス・インゴベルナブレス（LIJ）」のトリオに敗れベルトを失った。しかし試合直後にボルチンが再戦を要求し、王者組の反対を押し切ってダイレクトリマッチに臨んだ。 　そして迎えたこの日は、ボルチンがベルトへの思いを爆発させた。辻のティヘラをキャッチすると、そのままシェイクしてスープレックスで投げ飛ばす。圧倒的なパワーでチームをけん引した。 　さらに孤立したBUSHIに狙いを定めたボルチンは、BUSHIのコードブレイカーをキャッチしてカミカゼを狙う。これは阻止されてしまったものの、ここで棚橋がコーナー最上段からハイフライアタックで王者組3人をまとめてなぎ倒す。絶好アシストを受けたボルチンがついにBUSHIにカミカゼを決めて3カウントを奪ってみせた。 　ベルト奪回に成功した矢野は「たった1週間でリマッチ、そりゃ確かにおかしな部分もあると思うよ。でも俺らからしたらボルチンがやりたいと言って、組まれて、ボルチンが勝って、この3人で取り返したってことが一番重要で。これから俺らがどういう防衛ロードを歩むかが大事だから関係ないね」とキッパリ。ボルチンも「矢野さんと棚橋さんのおかげで、いつもアドバイスももらって、このベルトのおかげで自分も強くなってると思うからとても大事なものですから」とベルトへの特別な思いを明かした。 　棚橋も「本当に1試合1試合ボルチンの成長を感じるから。ボルチンのこれからの成長がこのチームの成長になるし。俺とトオル（矢野）も負けられないよ」と急成長のパートナーに手ごたえ。早期奪回に成功した王者組が、6人タッグ戦線を盛り立てる。