ジャニーズの常識覆す「タイプロ」異例ヒットの背景 放送前は「ジャニーズの伝統壊す」批判も…timelesz“前代未聞のオーディション”の全容
timeleszでないと駄目だという強い想いを持った人。ひいては、彼らを生み出した事務所全体への思い入れを強く持った人。そんな人を求めているように感じた。 ■彼らが候補者に求めるもの そんな、ジャニーズの知識を問うようなことをしても、と思う人もいるかもしれない。だが、やろうと思えば、ゼロからでも知ることはできる。 佐藤勝利は14歳で仕事を始めた頃、その時点で出ていた事務所の先輩たちのアルバムをレンタルショップに行っては借り続け、「たぶん全部」聞いたという。その理由を「まずは、知らないことが失礼だと思ったんです。それまでゼロだったから必死だった」と述べている。(『TVガイドPERSON』 vol.136)。
事務所に入ったのに、先輩のことを知らないのは失礼だと考え、楽曲を通して少しでも彼らに近づこうとする。それも、佐藤がしてきた「努力」であり「誠実さ」の表れだろう。 つまり、彼らが候補者に求めるものは、実は彼らが努力によって身につけてきたものだと捉えることもできる。 今後の輝きに繋がっていくような「想いの強さ」はあるのか。自分たちや事務所全体に対してナメたりせずに真摯に向き合う「誠実さ」はあるのか。それを彼らが相手に問えるのは、自分たちにそれを会得してきた経験があるからこそだろう。
もちろん企画自体は新しいが、そこで彼らが仲間に加える基準として挙げるものは、旧事務所から変わらないものであり、3人が、ひいては旧事務所の所属者たち皆が持ち合わせてきたものなのである。 次回は、“Instagramに女性とのツーショット”を載せていた候補者に詰問するシーンがあるようだ。もちろん、ジャニーズアイドルにとってそんなことをしていけないのは不文律ではある。 だがそのような、明文化されてはいなかったけれど彼らが守ってきたことが、この番組では本人たちの言葉によって明らかになっていくことだろう。それは、“ジャニーズになる覚悟”を候補者に問うことにもなる。