【単身世帯】65歳以上「おひとりさま世帯」が31.7%…無職世帯の収支状況と貯蓄額はいくら?
【65歳以上】おひとりさま世帯の収支状況は毎月約3万円不足している
総務省統計局「2023年(令和5年)家計の概況」によると、65歳以上の単身無職世帯の家計収支は、毎月3万768円赤字になっています。 〈収入〉 ・実収入:12万6905円 ・不足分:3万768円 【内訳】 ・社会保障給付:93.2% ・その他:6.8% 〈支出〉 ・非消費支出:1万2243円 ・消費支出:14万5430円 【内訳】 ・食料:27.6% ・住居:8.6% ・高熱・水道:9.9% ・家具・家事用品:4.1% ・被覆及び履物:2.2% ・保険医療:5.5% ・交通・通信:10.4% ・教育:0.0% ・教養娯楽:10.5% ・その他消費支出:21.2%(うち交際費11.0%) 社会保険給付分で生活費をまかなえるものの、交際費などの発生で赤字になっていることがわかります。 赤字分は、企業年金や個人年金を利用したり貯蓄を取り崩したりして補って生活していると考えられます。 そこで次の章では、60歳代・70歳代がどのくらい貯蓄があるのか見ていきましょう。
【30歳代~70歳代】貯蓄平均値と中央値からわかる貯蓄額
ここでは30歳代から70歳代までのおひとり世帯の貯蓄平均値と中央値から、貯蓄額の動きをみていきましょう。 〈30歳代〉 ・平均値:594万円 ・中央値:100万円 〈40歳代〉 ・平均値:559万円 ・中央値:47万円 〈50歳代〉 ・平均値:1391万円 ・中央値:80万円 〈60歳代〉 ・平均値:1468万円 ・中央値:210万円 〈70歳代〉 ・平均値:1529万円 ・中央値:500万円 貯蓄額に関して、平均値は上下の極端な数字の影響をうけやすいため、中央値のほうが実態に近いとされています。 そのため、実質的な貯蓄額は60歳代が中央値の210万円、70歳代は500万円が一般的な水準といえるでしょう。 65歳以降の生活を考えると、十分な貯蓄とはいえません。