「あんなのテレビじゃない」と批判された中山秀征を救った「ナオちゃん」の思わぬ行動とは? 熱愛報道の裏話も明かす
ナオちゃんの思わぬ行動に仰天!
初回ロケを迎えるにあたり、僕は「番組のキーパーソンは飯島さんだ」と考えていました。 というのも、実は僕は、番組スタートから約1年半後に、2代目MCとして途中参加した追加メンバーでした。レギュラーの2人と早く打ち解けた雰囲気を出さなければと、始まる前から少し焦っていました。 もっとも、松本さんは同じ事務所の先輩で10年来の信頼関係があるし、普段通りで大丈夫だろう、という安心感がありました。 問題は、ほぼ初対面の飯島直子さん。彼女と番組内で上手く絡むためには……。それまで見てきた先輩MCの方々のテクニックを振り返りながら、あれこれ策を練っていたのです。 しかし、長く考えていた“あれこれ”は、初回のロケで、あっさり覆されました。それも、想像をはるかに超える良い方向に。 初回のロケ地は若者の街・渋谷。当時流行していたバスケの「3 on 3」にチャレンジしました。 試合が始まり、僕がシュートを決めた直後、なんと、ナオちゃんから突然ハグされたのです。当時は同世代の女優さんからハグされるなんてなかった時代ですから、ただただ驚いてしまって……(笑)。 「これはテレビ。何かコメントしなきゃ」と焦った次の瞬間、経験したことのない雰囲気を感じました。目の前のナオちゃんは満面の笑み、松本さんも周りにいるスタッフも、とにかく楽しそうに笑っている。ロケ現場全体が、何かこう、キラキラした楽しい空気に包まれていたのです。 「もしかして、この“楽しい空気”を伝えるのが、僕の役割なのでは……?」 まだぼんやりしていた、MCという仕事の輪郭が少しだけクッキリした気がしました。 それは、カメラに向かって「僕のこの発言、この行動を撮ってください」と主張して“見せる”のではなく、「楽しんでいる僕たちを、どうぞどこからでも撮ってください!」と“見てもらう”イメージ。ゴールが決まれば、3人で喜びを分かち合い、決められれば3人で地団太を踏んで悔しがる。感情を爆発させ全力で楽しむことを意識したロケは想像以上に大盛り上がりしたのです。 そしてロケが終わった時は、僕だけではなく、松本さんもナオちゃんも、スタッフのみんなの表情にも、「この番組は行ける!」という確信が生まれているように見えました。 「今、テレビの中で起きていることは、こんなに楽しい!」 明るく楽しい空気を伝えることが、僕に向いているMCスタイルなのかもしれない。初回ロケをキッカケに、テレビタレントとして大きな一歩を踏み出せました。 そして、楽しい空気を作り、その空気を伝えるための具体的な手段も、このあと僕は、『DAISUKI!』を通じて、多く学んでいくのです。