ドジャース、今オフの戦力補強はどうなる!? 来季に向けたFA戦略、再契約の予想は…?【コラム】
評価が分かれる…?プレーオフの功労者も
キケ・ヘルナンデス ファン感情が最も絡んでくるのがエンリケ・ヘルナンデスの去就だ。長年ドジャーブルーを身に纏い、ポストシーズンでは数多くのクラッチヒットを打ってきた。 そして今季のポストシーズンも多くのホームランを打った。キケなしではWS優勝は成し遂げられなかったと言っても過言ではない。 しかし、ビジネス面で冷静にキケとドジャースが組み合わさるか、というと微妙だ。キケの魅力はどこでも守れるユーティリティ性と平均的な打撃の両立だが、ドジャースのロースターにはトミー・エドマンとクリス・テイラーというユーティリティプレーヤーが既に2人いる。 さらにはムーキー・ベッツが2Bに移ったことで、外野経験もあるギャビン・ラックスがベンチに移る予定だ。その上でキケのために枠を使うのかと言う話だ。 ドルトン・ラッシング、アレックス・フリーランドなどの将来ドジャースを支えてくれそうな逸材が上がってくる予定の中、契約してシーズン前半だけでDFAと言うのももったいない話だ。 ジャック・フラハティ―、ジョー・ケリー この2人は再契約の必要がないと考える。先ずケリーについては怪我気味、成績低下、36歳の年齢と言う観点からリスクが大きい。 昨季のハドソンのようにマイナー契約+メジャーでのインセンティブという内容ならまだしも、ロースター枠を浪費してしまうことになりかねない。 議論が分かれるのはフラハティ―だ。8月の獲得以降、10登板で防御率3.58とまずまずの結果を残し、プレーオフでも試合をつくったフラハティ―。 投球内容を見てもK-BB% 24.0%はメジャー4位、FIP3.48はメジャー17位と上々なのだが、球威がない点が気になる。球威を示すStuff+は規定投球回到達投手では58人中38位と低い。 球威がないということはコマンドがキーとなるが、コマンドはシーズン間の変動が激しいとされている。ポストシーズンでもコマンドが安定した試合とそうでない試合での違いが非常に大きかった。 ポストシーズンで活躍して大型契約を求めた球威のないピッチャーでは昨オフのジョーダン・モンゴメリーが挙げられるが、今季は25試合の登板で防御率6.23と大きく苦しんでいる。 フラハティ―は今季の成功から大型契約を狙うはずだが、ポストシーズンを主眼に置くドジャースはより球威型のピッチャーを求めるべきだ。 ブレイク・トライネン 最後にトライネンだが、安ければ再契約で良いだろう。目安としてはライアン・ブレイジャーとの2年$9.0Mが上限となる。 21年と比べてシンカー、カッター、フォーシームの威力が大きく下がっているが、大きく曲がるスイーパーは依然強力だ。ブルペンのメンタル指導者としても一役買ってくれるだろう。
ベースボールチャンネル編集部