“人生をやり直す”ため死を偽装した3児の父が逮捕…「まるで映画」
アメリカ・ウィスコンシン州で、3児の父親が自らの死を偽装し、妻と子どもを残して国外に逃亡するという事件が発覚した。SNSでは賛否両論の声が寄せられている。 【動画】逃亡劇の一部始終はこちら 今年8月、3児の父親であるライアン・ボーグワルト氏(45歳)は、ひとりで釣りに出かけた際、カヤックの事故で溺死したと推定されていた。警察と捜索隊は湖を54日間にわたり捜索し、この捜索にかかった費用は少なくとも約530万円。ところが、後にこれが緻密に計画された自作自演だったことが後に判明するーー。 警察の調べで、ボーグワルト氏が失踪後にパスポートを使用して東ヨーロッパへ渡航した可能性が浮上。さらに、失踪前に外国の銀行口座に送金し、ウズベキスタンの女性と連絡を取っていたことが明らかになった。
緻密すぎる逃亡計画に、SNS上は騒然!
計画は綿密だった。カヤックと携帯電話を湖に沈めた後、子ども用ボートで岸に戻り、隠しておいたEバイクでウィスコンシン州マディソンまで移動。その後、デトロイト行きのバスに乗り、カナダ発の飛行機で国外へ逃亡したとされる。 最終的に、彼はジョージアで生活していたことが判明。失踪から約4カ月後、自ら帰国し、警察に出頭したという。グリーンレイク郡の保安官は記者会見で「彼が突然戻ってきた」と語り、このニュースは一気に注目を集めた。 失踪の理由は“個人的な問題”とされているが、ボーグワルト氏は失踪以来、家族と連絡を絶っていた。12月10日、彼は拘置所に収容されたものの、罪状は未公表。ただし、警察は彼に約550万円の賠償金を請求する可能性があると指摘している。 一方で、彼の妻は事件後に離婚を申請したと報じられている。地元メディアに引用された裁判文書によると、彼女は「22年間の結婚生活が取り返しのつかないほど破綻している」と述べ、子どもたちの単独親権を求めている。 この事件はSNS上で大きな議論を巻き起こし、「家族を捨てるなんて信じられない」「計画が緻密すぎて映画のよう」「自分の人生をやり直すにはこれしかなかったのかも」といった様々な声が飛び交っている。一方で、捜索にかかった膨大な費用や家族への影響についても多くの人々が関心を寄せている。
文:大村朱里