【巴川男性不明事件】経営者を重過失致死容疑で再逮捕…繰り返し暴力で畏怖か 現場に被害男性が脱いだ服も(静岡市)
2024年6月、静岡市清水区を流れる巴川で男性が行方不明となり、遺体で発見された事件で、警察は7日、男性への暴行の疑いで逮捕していた経営者の男を重過失致死の疑いで再逮捕しました。 (佐野 巧 記者) 「静岡市清水区の巴川です。被害者の男性は、この場所で川に飛び込むよう指示され行方不明となり、その後、遺体で発見されました」 7日、重過失致死の疑いで再逮捕されたのは静岡市清水区に住む自動車販売会社の経営者で42歳の男です。警察によりますと、容疑者の男は2024年6月、静岡市清水区の巴川で、従業員の男性に川に入るよう指示した上で、男性の命に危険が及ばないようにする注意義務を怠り、男性を溺死させた疑いがもたれています。事件は深夜消防にあった一本の通報で発覚しました。 (通報) 『従業員が裸で川に飛び込んだ』 通報したのは容疑者の自動車販売会社の経営者の男でした。当時、容疑者の男は、消防に対して従業員の男性が全裸になって巴川に自ら飛び込んだ後、溺れたため、助けを求めたと話していたといいます。 (片山 諒 記者) 「巴川の河口から少しあがったエリアです。消防と海上保安庁 が懸命な捜索を続けています」 その後、警察は捜索を続けていましたが、3日後、清水港内で男性の遺体が発見されました。死因は溺死だったということです。この事件を巡って、警察は男性が行方不明になる数日前に、男性に頭突きをした暴行の疑いで容疑者の男を逮捕。さらに、数日前にも男性の腹部を足蹴りしたほか、顔面を平手打ちなどした暴行の疑いで7月、再逮捕しました。暴力行為を繰り返し、被害男性を怖がらせていたとみられる容疑者の男。この会社の近くに住む人は…。 (会社の近隣住民) 「たまに外に出ると『ちゃんとやって』と大きな声が聞こえた」「従業員はずっと仕事をしている」 複数の近隣住民によりますと、度々、従業員の男性が大きな声で怒鳴られていたということです。会社のすぐ目の前を流れる巴川で行方不明となった従業員の男性。 捜査関係者によりますと現場には男性が脱いだとみられる服が残されていました。また、容疑者の男と被害男性の間に仕事をめぐってトラブルがあったことも確認されています。 警察は容疑者の男の認否を明らかにせず、今後は犯行の動機などを詳しく調べる方針です。