【阪神JF】快速牝馬レシステンシアが見せた“0.8秒差”完勝劇 2歳女王決定戦の「記録」を振り返る
生産者の最多勝は13勝のノーザンF
上記の「0.4秒差以上で勝利を挙げた4頭」は、いずれもノーザンファーム生産馬だった。阪神JFの勝ち馬で生産牧場ランキングを作ると、2勝の千代田牧場と社台ファームが2位タイ。1位はノーザンファームで、なんと13勝を記録している。 千代田牧場はピースオブワールドとサークルオブライフ、社台ファームはレッドリヴェールとソウルスターリングの2頭が勝利を挙げている。 ノーザンファーム生産馬の勝ち馬としては、アパパネやメジャーエンブレムなどがいる。アパパネで勝利した蛯名正義騎手は、2014年にショウナンアデラでもこのレースを制した。 騎手別の勝ち星でランキングを作ると、蛯名正義騎手と四位洋文騎手、C.ルメール騎手が2勝で2位タイ。堂々の第1位は、3勝の福永祐一騎手となった。 福永騎手の最初の勝利は2002年ピースオブワールドで、その後は2010年レーヴディソール、2011年ジョワドヴィーヴルと連覇を達成している。連覇の相棒2頭はいずれも松田博資調教師の管理馬で、馬主はサンデーレーシング、さらに生産者ノーザンファームという組み合わせ。改めて同牧場の強さを感じる結果である。 ジョワドヴィーヴルはブエナビスタの妹であり、姉妹制覇のオマケ付。ちなみに、このレースは騎手でも兄弟制覇の歴史があり、吉田豊騎手(ショウナンパントル)&吉田隼人騎手(ソダシ)や、C.デムーロ騎手(ダノンファンタジー)&M.デムーロ騎手(サークルオブライフ)が快挙を達成している。 今年は例年と異なる京都競馬場での戦いに加え、アメリカからの挑戦者も参戦。どんなレースが繰り広げられるのか、今から楽しみだ。 ライタープロフィール 緒方きしん 競馬ライター。1990年生まれ、札幌育ち。家族の影響で、物心つく前から毎週末の競馬を楽しみに過ごす日々を送る。2016年に新しい競馬のWEBメディア「ウマフリ」を設立し、馬券だけではない競馬の楽しみ方をサイトで提案している。好きな馬はレオダーバン、スペシャルウィーク、エアグルーヴ、ダイワスカーレット。
緒方きしん