台風3号 3人死亡、380人けが 各地で倒木や冠水も/台湾
(台北中央社)中央災害対策センターは25日、台湾に上陸した台風3号による被害について、同日午後2時までに3人が死亡、380人がけがをしたと発表した。倒木など街路樹の被害が3638件報告された他、南部の高雄市や屏東県、台南市を中心に各地で冠水も発生している。 東部・花蓮県では24日午後、5階建てビルの屋上部分の外壁が落下し、ビル前の道路に停車中の車に直撃。乗っていた40代の女性が死亡した。南部・高雄市では25日午後、旗山区の民家に土砂が流れ込み、住んでいた70代の男性が死亡した。また同市では24日昼頃にも、70代の女性がオートバイでの移動中に倒れてきた街路樹の下敷きになり、死亡した。 けが人は高雄市が最も多く98人。次いで台南市の49人、花蓮県の46人となっている。 街路樹や建物、看板、インフラ設備などの被害は全国で8300件に上った。 台風の影響で避難した人は、午後2時までに花蓮県や高雄市などの16県市で1万2001人に達した。また各地で151カ所の避難所が開設され、2305人が身を寄せた。 停電は68万7946戸で、断水は7万593戸で発生した。全戸の復旧は停電が26日深夜、断水が同日午後6時ごろを見込んでいる。 中央災害対策センターは、各地の風雨がいまだ激しいため、不要不急の外出は控えるよう人々に呼びかけている。また落石や土石流、沿岸や低い土地の浸水に注意が必要だとし、山や海、川の近くに行くのは避けるよう注意喚起した。 (劉建邦/編集:田中宏樹)