働く人の思い、映像や川柳で訴え 25日にレイバーフェスタ 東京
働く人の文化を発信する「レイバーフェスタ~みんなでつくる!みんなで変える!」が25日、東京都練馬区練馬1のココネリホールで開かれる。物価上昇による生活苦や貧困が押し寄せる時代に、めげずに声を上げようという取り組みは23回目を迎えた。多くの映像作品や川柳などで、働く人の思いを広く訴える。 【グラフで見る】昨年度から急激変化…大卒初任給伸び率の推移 フェスタは、労働にまつわる情報などを発信している「レイバーネット日本」が2002年に始めた。目玉は、労働者や市民が日常で考えていることを3分間の映像として発表する「3分ビデオ」だ。制作者の1分アピールも含め、多様な視点で世相を切って人気になっている。3分ビデオをきっかけに長編のドキュメンタリーが制作された例もある。 他にも鋭い視点やユーモアを交えて24年を振り返る川柳や、「詩と歌で奏でる抵抗のコレクション」と題したレイバーソングが披露される。 メイン企画は、22年の杉並区長選で4期目を目指した現職を破った岸本聡子氏と市民の選挙戦を描いた「映画○月○日、区長になる女。」の上映だ。欧州のNGOで働き、杉並区では無名だった岸本氏が「公共の再生」を掲げて勝利するまでを描いている。 さらにトークイベントとして元イスラエル空軍兵士、ダニー・ネフセタイさんが「イスラエル軍元兵士が語る非戦論」と題し自らの経験を語る。防衛力強化の道を進む日本のあり方に一石を投じる。 レイバーネット日本の松原明さんは「声を上げるのは集会やデモだけではない。文化の力を発揮する場にしたい」と話している。 フェスタは午後1時半~8時半(出入り自由)。前売り1500円、失業者、障害者1000円、学生・20歳以下無料。レイバーネット日本のHPからの予約も可能。問い合わせは(03・3530・8588)へ。【東海林智】