野島埼灯台で夜間特別開放、星空観察会を開催
安全に航海するための海の道しるべ「灯台」は、現代まで時代とともに進化し、日本の海を守ってきた。全国に、3,000以上ある灯台の中でその中でも「のぼれる灯台」は、日本では全国に16基あり、その中のひとつ、南房総市にある野島埼灯台で21日、一般開放していない夜間に見学と星空観察会が実施され、約40名が体験した。
この日はゲストに灯台女子の不動まゆうさんを迎え、灯台資料室での解説を聞いたあと、日没後に灯台が点灯した時から数分間だけ、灯台の灯りが緑色に輝く「エメラルドタイム」を堪能。野島埼灯台などで使われているメタルハライド電球は、普通の電球やLEDのようにすぐパッと明るく点灯するのではなく、点灯してから徐々に明るくなり、数分後に白くまばゆい光を放つ。緑色の光を見られるのは、この「徐々に明るくなる数分間」のみだという。
そして普段はのぼることができない夜の灯台に。螺旋階段77段に鉄はしご22段をあがると頂上へ。この日は風が強いが眺望は抜群。房総半島の最南端なので、灯台から延びる明かりの筋が印象的。星空が美しいことでも有名。灯台見学のあとは、野島崎園地で天体望遠鏡メーカービクセンのスタッフが運営する星空観察会に。解説を聞きながら、天体望遠鏡や大型双眼鏡を用いて土星や天の川を眺めた。
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千葉海上保安部の荒直哉さんは、「お客さんが来た時に、灯台の電球って、大きいと思っているでしょ。でもこんなに小さい。だけどこのレンズがあるから30キロ先まで光が届くんですよと話をすると皆さん驚かれる。原理というものを教えてあげると興味を示してもらえる。今はただ高い所にのぼりたい。展望台としか考えていない。そのへんを理解してもらうともう少し灯台に興味を示してもらえるかなと」述べた。
野島埼灯台夜間特別開放「灯台&星空観察会」は次回11月3日を予定している。