【鉄道考】誰がどのように道筋を…JR北海道赤字路線の“その先” ヒントはJR西日本芸備線?
原則3年以内に今後の方針が決まります。 (岡山県 県民生活交通課 吉原憲一郎さん)「JRと自治体の議論だけだと、どうしても議論が平行線になってしまう可能性が高い。そういった中で国が中立・公正な立場で関与してもらうというのは非常に重要なこと」
「レールを外してはだめ」元国鉄職員の“警鐘”
JR芸備線・広島県の「備後落合駅」。 山陽と山陰を結ぶ接続駅ですが、いまや訪れるのは地元の人ではなく、鉄道ファンが中心。 かつて要所だったころの面影が残る秘境駅だからです。
(山梨からの乗客)「景色がすごくいいので、楽しめる路線だと思います」 (広島からの乗客)「電車がすごく好きなのでずっと残ってほしいと思います」 (広島からの乗客)「芸備線があってうれしい」
7年前からボランティアでガイドを務める81歳の永橋則夫さんです。 この駅のすぐ近くでSLの汽笛をきいて生まれ育ち、国鉄に就職後は機関士として活躍。 備後落合駅に対する思いは並々ならぬものがあります。 (備後落合駅主 永橋則夫さん)「私は鉄道愛があるから。ここを守るというね、愛があるから。何でもね、愛がなかったら駄目よ、何をさせても人でも」
かつては100人以上の職員が働いていたというこの駅も、過疎化や道路の発達で利用者は激減。 いま、この駅にいるのはボランティアの永橋さんのみ。 芸備線の行く末とともに、北海道の鉄路のこれからも、他人事とは思えないといいます。 (備後落合駅主 永橋則夫さん)「願うところは残したい、残していきたい。これが田舎の原風景であり、実際の生活において、私も数年経てば免許証を放さなければいけなくなる、そうしたときにはどうするか。なんにしても国が責任持たないと。民営化してバンザイ、よかったなじゃないですよ」
(記者)「根室線の廃止はどう見ていた?」 (備後落合駅主 永橋則夫さん)「もう私はとうとう来るべき時が来たなと。しかし、こんないいところをどうして廃止にするのかという。やっぱりレールを外してはだめだ。私はいつも北海道のことを思いますよ」