預金していますが、ぜんぜん利子が付きません。普通預金には利子は付かないのでしょうか?
給料の振込先にしたり、家賃や公共料金の引き落とし先にしたりするなど、普通預金は普段の生活の中で身近なものといえるでしょう。中には給料をもらっても普通預金から引き出さずに、貯めている人もいるのではないでしょうか。 しかし、普通預金で多くの利子が付くことを期待してはいけません。利子がまったく付いていないわけではありませんが、最終的に受け取れるのは10年に満たない状況も実際にありえます。 本記事では、最初に自分の金利を知らない人がどのくらいいるのかを説明します。その後に普通預金の特徴をはじめ、利子が目的ならどの預金を選ぶのが適しているのかをまとめているので、ぜひ参考にしてください。
自分の金利を知らない人は約6割
株式会社Habittoが、25歳から49歳までの750人を対象に行った「経済環境と貯蓄や投資に対する考え方についての調査」では、自分の金利を知らない人が62%とのことです。 また、自分の金利を知らないだけでなく、銀行の普通金利はどのくらいの金利が良いのかという質問に対しても70%が分からないと回答しているなど、関心の低さや知識に欠けていることが顕著に表れています。
普通預金の特徴
普通預金とは、満期を設けずに入金や出金を自由に繰り返せる預金です。銀行や信用金庫、信用組合、労働金庫などと取引を開始する際に、最初に開設する基本的な預金ともいえるでしょう。 電気やガス、水道などの公共料金の引き落としをはじめ、給料の振込口座として利用される機会も多く、1円以上から預け入れが可能です。金融機関が破綻した際には、1金融機関、預金者1人につき元本1000万円までと破綻日までの利息などが保護対象になります。 ただし、利息が付く普通預金以外に、無利息の特約がある「決済用普通預金」「無利息型普通預金」は、預金保険制度の対象外につき預金残高の全額が保護対象です。 ■普通預金の金利で利子は期待できない 普通預金は利子がまったく付かないわけではありませんが、2023年12月現在、メガバンクなどの金利は0.001%(変動金利)と低水準です。 普通預金の利息の計算方法は「普通預金の残高×金利÷365」となっており、そこから利払い時に20.315%(所得税・復興特別所得税:15.315%、地方税:5%)の源泉徴収が行われます。そのため、100万円を1年間預けたとした際の利子は10円、税引き後に受け取れる利子は約8円となる計算です。 ネット銀行をはじめとする一部の銀行は、給料や年金の振込先口座にしたり、銀行との取引状況、自社サービスとの連携によって優遇金利が適用されたりします。しかし、どんなに高くても0.25%、0.2%、0.1%というように、利子だけで生活できるような高金利は期待できません。