「103万円の壁」歩み寄り? 自公が修正案 地方は悲鳴 減収なら「市政運営できず」
自民党は「103万円の壁」の見直しなどを明記した修正案を国民民主党に提示しました。国民民主党は党内で議論し、20日に改めて与党と協議します。 【画像】人口72万人の神奈川・相模原市 市民税の減収で公共サービスへの影響を懸念
■国民民主・玉木代表「山場になる」
強気な姿勢を崩さない国民民主党に対し、慎重な自民・公明の与党。前日は議論が平行線をたどり、持ち越しとなりました。 再協議前に行われた国民民主党・玉木雄一郎代表(55)の会見で、次のように述べました。 玉木代表 「対案がないですよね。駄目だ、駄目だって反対ばかりで。ぜひ対案を示していただきたい」 「きょう、あすが山場になるのかなと」 その3時間後に行われた三党の協議。ところが…。 国民民主党 浜口誠政調会長 「互いの距離が縮まってきているという判断をしている」 再協議で何があったのでしょうか? 浜口政調会長 「(Q.午前中に玉木代表から自公は反対ばかりで、対案を示していただきたいとありましたが、その対案は今の会議で?)そうですね。今回の協議の中で与党側からはこういう形でどうだという対案が示されたということ」 18日とは打って変わり、自民党は「年収の壁」対策やガソリン減税などについて、来年度の税制改正での議論に向け、一定の方向性を盛り込んだ修正案を提示しました。 しかし、税収が減れば大きな影響が想定される地方自治体からは不安の声が上がっています。
■「103万円の壁」解消 地方は悲鳴
19日、全国知事会を代表して宮崎県の河野俊嗣知事が、自民党の宮沢洋一税調会長に、地方自治体に配慮するよう要望書を提出しました。 政策賛成 香川県高松市 大西秀人市長 「年間約80億円の減収になる試算。国会で十分に議論をして、より良い制度改革を求めていただきたい」 相模原市 本村賢太郎市長(15日) 「200億円程度の減収が見込まれ、市民税全体の約3分の1の規模」
■減収なら「市政運営できず」
19日に番組が話を聞いたのは、神奈川県の政令指令都市・相模原市です。 相模原市 財政局長 杉野孝幸さん 「基本的な市政運営ができなくなってくると思う」 20日に市政70周年を迎え、人口およそ72万人を抱える相模原市。去年の市民税はおよそ626億円で、その3分の1がなくなった場合の公共サービスへの影響を懸念しています。 杉野さん 「例えば生活保護費かもしれないし、建設系かもしれない。経済関係かもしれないし、住民票交付かもしれない。もう多岐にわたるので。率にするとそれだけがなくなるということは、かなり財政運営上は厳しい。結構厳しいです」 (「グッド!モーニング」2024年11月20日放送分より)
テレビ朝日