「私は中国好きではない」-共和副大統領候補バンス氏の主な対中発言
特に米企業が中国との連携を続けた場合、先端技術開発競争で米国が不利になるとして懸念を示している。
バンス氏は昨年開かれた上院での公聴会で、「われわれの産業の多くを中国に移しているようでは、技術革新は望めない」とし、「米国の産業をより高価なものにし、中国の産業をより安価なものにするならば、それは米消費者にとっても、米技術者にとっても、そして最終的には米国家安全保障にとっても、実に悪い取引だと考えている」と述べた。
金融市場
オハイオ州選出のバンス上院議員は、特に中国が金融や貿易、商業に関する法律に違反した場合に、米金融市場への中国のアクセスを制限することを目的とした法案も提出した。
バンス氏は3月、「中国共産党が米国のルールに従いたくないのであれば、われわれの金融市場へのアクセスを認めるべきではない」と指摘。「オハイオ州の労働者やわれわれの製造業はあまりにも長い間、中国共産党の違法な為替操作による影響に苦しめられてきた。今こそ、彼らの責任を追及し、法律に従わせる時だ」と訴えた。
サイバーセキュリティー
バンス氏は米テクノロジーインフラを狙う中国のハッカーについて懸念を表明。5月には、米国が中国政府の支援を受けたハッカー集団と特定した「ボルト・タイフーン」を巡り、米サイバーセキュリティー・インフラストラクチャー・セキュリティー庁(CISA)に書簡を送った。
「米国の重要インフラに対するボルト・タイフーンの全面的な攻撃があれば、その影響は壊滅的であり、わが国が外国の敵対勢力から軍事攻撃を受けているまさにその時に、混乱に陥る恐れがある」と記した。
「ボルト・タイフーンの攻撃による影響には、われわれの軍事施設や重要なサプライチェーンへの電力や水の供給寸断による米軍への脅威も含まれるだろう」とも指摘した。
原題:‘I Don’t Like China:’ What JD Vance Has Said About Beijing(抜粋)
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Rebecca Choong Wilkins